バイクのヘッドライトが昼間も点いているワケ
バイク天国ベトナムではノーライト、ノーヘルメット。国によって事情もだいぶ違うよう
先日フィンランドを旅行したとき、どの車も昼間でもヘッドライトを点けていることに驚いた。でもよく考えてみるとこれって日本でも見る光景であるような……。
そう、バイクだ。

私も原付に乗っているが、エンジンをかけると同時にヘッドライトが点くようになっている。ロービームとハイビームは切り替えられるものの、手動で消すことはできない。街を走るバイクを見ても、みんな昼間でもヘッドライトを点けている。

これって全バイク共通の仕様なのか? 何か規則でもあるのだろうか? 気になったのでバイクメーカーに問い合わせてみた。
「バイクはすべてエンジンをかけると同時にヘッドライトが点くようになっています」
いくつかのメーカーに問い合わせてみたが、原付を含めた二輪製品はすべてこうした仕様になっているという。


実はこれ、法律で決められた仕様とのこと。1996年に道路運送車両法のなかに定められ、1998年からは義務化されているのだそう。しかし、1998年以前のバイクも同じ仕様だった気がするけど……。
「はい。法律で定められる前から、各メーカーが自主的に採用を進めていました」
1989年からは自動車工業会による昼間点灯キャンペーンも行われていたが、メーカーによっては、さらにそれより前から採用していたようだ。

理由は、車や歩行者からの視認性を高めるため。

「やはり、バイクは車よりも質量が小さいぶん、見にくいですよね。ヘッドライトを点けることで車体を大きくみせることができます。バイクに乗っている人の安全性を高めることが目的ですね」
車に乗っていて、バイクの存在にヒヤッとした経験のある人も多いだろう。確かにヘッドライトが点いていると、バッグミラーやサイドミラーから見たとき認識しやすい。

余談だが、自転車には暗くなると自動的にライトを点けてくれるものもある。以前、そのタイプを愛用していたのだが、感度が良すぎたのか、天気の悪い日の朝などに点いてしまうこともあった。
近所のおじちゃんに、
「ライト、点いてるよ!」
なんて注意されて恥ずかしい思いをしたこともある。いっそのこと、自転車のライトも点きっぱなしにしたらいいのに……なんて思うのは私だけだろうか。
(古屋江美子)