
キャッチフレーズは「合法的な選択」となっていて、コカインは一滴たりとも入っていないが、ネーミングから多少なりとも混入されているような錯覚を起こしそうなドリンク。
「ドリンク剤産業を分析する人々が、かなりの部分で“缶入りのスピード”や“液体コカイン”として記述しているのを見ていて、わざわざ遠回しに言い回さなくても、既に暗示されているわけだから、そのまんま『コカイン』というネーミングにしただけだよ」と言う。
アメリカ国内のメディアでは、ネーミングから子供たちにとってドラッグ誘発に繋がる恐れがあるとして大批判が展開されているが、アメリカでのドリンク剤消費者は大学生や若者がターゲットになっており「ドラッグに興味がある人は、ドラッグ混入されていない飲み物は買わないと思う」「これを飲んで一文無しになったり、ホームレスになったりなんてことはない」と支持的な意見が多い。
250mlの缶入りという点では、普通の清涼飲料水と変わりはない。カップに入れてみると、女の子が好きそうな綺麗なピンクっぽい赤い色で、匂いはドクターペッパーかチェリーコーク。しかし、口に入れるとたちまち刺激が走る。喉を通ると同時に涙が出る、むせて咳がでる。炭酸が強いのだ。そればかりではない、何かが違う。
残念ながら炭酸に弱い私は一口以上口をつけることができず、エネルギー上昇についてはわからずじまいだったが、原材料を見てみると、なんとカフェインがこの1本に280mg入っているらしい。スタバのグランデコーヒーよりも多い量だ。
日本のドリンク剤もカフェインでスタミナをつけると聞いたことがあるが、「ユンケルスーパー皇帝液II」でせいぜい50mgだ。
日本で手に入る日も近いのではないだろうか?
「日本はドリンク剤、エナジードリンクのマーケティングが世界一だというのは知っているよ。現在、数社とコンタクトを取っている最中なんだけど、日本でも売り出したいな」というカービーさん。
クラブ好きな日本の若者には受けそうな一本だ。これがあれば、眠くなんてならずに夜通し遊べるのかもしれない。「合法ドリンク」試してみる?
(シカゴ/あらた)