半身浴が美容と健康に良いらしいけど、長時間じっと湯船に浸かってるだけってのも手持ち無沙汰で……というときなどに最適だ。
そのために、入浴しながら読める「耐水性の本」なんてのも売っている。
で、今回紹介する「じゃぶじゃぶ紙芝居」は、その紙芝居版。風呂で読む紙芝居だ。
今月7日から、書店の他、東急ハンズのバストイレタリー売り場などで販売されている。
日本の昔話や世界の童話など、合わせてどーんと100タイトルが順次発売予定。
日本唯一の耐水性本総合メーカーである株式会社フロンティアニセンでは、小説、漫画、昔話など、いろんな種類の耐水性本を刊行しているが、今回紙芝居を開発したのは、東急ハンズ池袋店バストイレタリー販売担当M氏(2人の子持ち)の一言がきっかけだったという。(株)フロンティアニセンの担当の方によると、「今年の夏頃に、『2人の子供たちへ同時に読み聞かせたい。耐水性の紙芝居はできないか?』という要望を受けて、冬の寒い時期に親子でゆっくりお風呂に入れるように開発しました」とのこと。
紙芝居なんて小学生の頃以来だが、久々に読んでみると、これがなかなか面白い。
幼児向けに編集された物語は、すべて10分以内で読めるよう9枚にまとめられ、絵柄はスタンダードな絵本風のものだけでなく、ポップなイラスト調やアニメ風のものなど多彩なバリエーションに富んでいる。
また裏面には、本文に加えて「びっくりした様子で」「リズミカルに」「わくわくしながら」といった読み方のポイントが書いてあり、「パッと次の絵に移る」など、紙をめくるタイミングにも丁寧な注釈があって読みやすい。
いやそれにしても懐かしいな〜、紙芝居。
「ももたろう」「かぐやひめ」「あかずきん」「うさぎとかめ」……このあたりは誰でも知っている話だと思うが、「ぶんぶく茶がま」や「三年ねたろう」あたりになると、題名とあらすじぐらいは何となく分かっても、詳細や結末までは覚えていない人が多いんじゃないだろうか。「おいしいおかゆ」「かっぱのおたから」に至っては、僕はまったく記憶になかった。
寒い冬には親子で紙芝居を楽しみながら、ゆっくりバスタイムはいかが?
ただし、懐かしい物語の世界に引き込まれて、ついつい長風呂になりすぎないように。
(山田真也)