「コんガらガっち」てなんだ?!
愛嬌たっぷりなキャラクターたちがクセになります
小さい頃から親しんできた『サイコロキャラメル』(明治製菓株式会社)。今年でなんと80周年なのだそうだが、最近買ってみたら、サイコロせいぶつ「コんガらガっち」という、なんだかヘンテコなものが付いていた。


いや、ヘンテコなんていったけど、シンプルなのに愛嬌があって、遊んでいるうちにどんどんかわいくなってきてしまった。

そんな「コんガらガっち」とは? 一体なにものかというと、写真のように2つの箱に「いるか」や「たこ」などの動物が描かれていて、この箱を左右にまわすと、上下の組み合わせが変わり、新たな生物ができあがるというもの。例えば、「からす」や「たこ」は、「かこ」や「たらす」に、「いるか」と「からす」なら、「いらす」と「かるか」といった具合。

さらに、キャラクターにはそれぞれにちゃんと性格がついていて、どれもいちいち面白い。「都合が悪いとくちぶえをふく」、「おくさんの言いなり」、「記入もれが多い」などなど、思わず笑ってしまったり、納得しちゃうものばかりなのだ。

そして、全部で3つのカラーがあり、1色の組み合わせだと16種類、3色集めれば144種類もの「コんガらガっち」が作れるのだからすごい!

そんなこんなで「コんガらガっち」にハマってしまった私は、さっそく販売元の明治製菓(株)にいろいろと話を伺ってみた。


まず、「コんガらガっち」を企画した経緯について聞いてみると、もともとパッケージ=「箱」にとても特徴のある商品だったサイコロキャラメルも、今の子どもたちにとっては日常的に楽しいものではなくなっていることに気がつき、昔の子どもにとって楽しかった「サイコロ」の遊びと同じくらい、この「箱」をいかして楽しい遊びを提供できないかと考えたのがはじまりだったという。

そして、さまざまな案を検討しているうちに、佐藤雅彦氏とそのスタッフからなるクリエイティブ・グループ「EUPHRATES(ユーフラテス)」から提案をもらい、一緒に面白い仕掛けを考え出すことになったのだとか。そこで1つのサイコロでは限界があるので、2つを組み合わせる案から「こんがらがっち」が生まれたというのだ。

なるほど〜。佐藤雅彦氏といえば、「バザールでござーる」や「だんご3兄弟」など、数々のヒット作を生み出してきた才人。ユーフラテスは、NHK教育テレビの人気番組「ピタゴラスイッチ」のプロデュースなどを手がけていることでも知られている。
彼らのつくりだすものは常に、子どもだけでなく、大人も楽しめる魅力を秘めていると思うのだが、「こんがらがっち」も然り。基本的なターゲットとしては、幼児から小学生を中心に考えたそうだが、やはり大人でも十分楽しめるキャラクターに仕上がっている。というか、もしかしたら、大人の方がハマっちゃうかも?!

苦労した点としては、「2つのサイコロをまわしてできた動物の名前がゴロとして楽しいものであるのか」、また、「それぞれのキャラクターの性格ひとつひとつが納得できる性格なのか」、「おもしろい性格なのか」など、144種類もあるので、その膨大なチェックが大変だったという。

そんなふうに、こだわりぬいて作られたキャラクター「コんガらガっち」。実際にこんな動物がいたら……なんて想像するだけでもかなり面白い。ちなみに「コんガらガっち」がついて、売り上げも3カ月で1.5倍くらいになったとか。


ただし、「コんガらガっち」の『サイコロキャラメル』の販売はずっと続くわけではないとのことなので、ぜひ今のうちにチェックしてみてほしい! また、明治製菓(株)の「コんガらガっち」のサイトでは、「コんガらガっち」の4コマ漫画やルーレットが楽しめるのでこちらもおすすめ。
(田辺 香)

明治製菓(株)