トイレのフタの開閉、気になるか
うちのウォシュレットにはフタと便座をあげるボタンがそれぞれ。フタを開けるボタン、押し過ぎなのか、外側がはがれてボタンの中身まで見えてきてる!
あるとき、親友からトイレにまつわるこんな話が。彼女は外出先でトイレにいった際、便器のフタが閉まっているのが許せないというのだ。
なぜかというと、自分の手であげなくてはならないから。ちょっと潔癖なところもあって、いろんな人が使った便器のフタを触るのが嫌だから、ということなのだ。「お願いだから閉めないでほしい」という切実な訴え。

トイレのフタのことでそこまで考えたことはなかったけれど、なんとなく彼女の気持ちもわかる。私の場合、家ではウォシュレットなので、省エネを考えて閉めているのだが、外出先では閉めないし、閉まっていないほうが嬉しい。というのは、以前、フタが閉まっていたところに入って、開けてみたら汚くてショックを受けた経験があるから。
こういうのって意外とトラウマになるものである。

さて、このトイレのフタ開閉、一般的にはどうなのか。さっそくまわりにも聞いてみることに。

すると、「閉める」と答えた人、「開けておく」と答えた人は半々くらいだったのだが、やはり家と外出先、またはウォシュレットかそうでないかでも変わってくる人がいて、必ずこうする! と決めている人は少なかった。

それでも基本的には「閉める」と答えた人たちの意見としては、「ウォシュレットだったら、便座を温める機能もあるし、省エネのためと思ってなるべく閉めるようにしている」、「風水的に閉めたほうがいいと聞いたことがあるので、基本的には閉めている」と、風水を気にかけている人は何人かいた。

また、「ことの始めとおわりとの流れでなんとなく閉めている。
あとは気分的にお風呂のフタを開けておく感覚で、開けっ放しだとトイレの水が空気中に蒸発する感じがするから」、「フタが開いていると、中に吸い込まれそうでイヤよね」というユニークな意見も。

そんななか、「絶対に閉める!」と答えた人は、「家でも会社でも外でも徹底して閉めている。だから、外で自動的にドアが閉まるトイレと出会ったときは衝撃だった! でも自分でしっかり閉めたいから、ゆっくり閉まることにちょっとイラっとしたことも。閉める理由は、中が見えるのがイヤだから」とのことだった。

一方、閉めないという人の意見は、「めんどくさい」がほとんど。ただし、「家でも外出先でも閉めない。
理由は面倒だし、習慣になっているから」という人でも、「お邪魔した家のトイレのフタが閉まっていたら、自分も使わせてもらったときは閉める」という例外あり。また「デパートとかのトイレに入ったときは意識的にフタが閉まってないトイレを選んでしまう。あんまり触りたくないのと、開けたときに汚かったらイヤだから」と、私と同じ意見も聞かれた。

そして、「まさにこの1年がフタの開閉問題の転換期だった」と熱く語る人もでてきた。その男性いわく「例えば、外出先で男女兼用トイレの場合、フタを閉めておけば、男性でも女性でも使う人がゼロからというカタチで使えるから、閉めたほうが気持ちいいだろうと、1年前くらいまでは必ず閉めていた」というのだが、自動でフタが開くものが出てきて、そんな気遣いもあまり意味がないように思えて、考えが変わりはじめたのだとか。「外出先で男性の小用が全部うまっていたときに大、つまり洋式の方に入ったら、自動でフタしか開かないから、結局、便座は自分で開けることになって意味がなかった。
どうせなら性別とか、用途まで見分けてほしい」とかなり難しい意見に発展。

もしかしたら、フタを開ける機能は自動で、便座をあげる機能はボタンでついていたのかもしれないけれど、これも気がつかなかったらたしかに意味がないかも。

そういえば以前、高齢の親戚で「フタが自動で開くのは、座るタイミングがよくわからないから好きじゃない」といっていたのを思い出した。

「フタが自動で開くなんて便利〜!」と単純に思っていたけれど、一概にそうとはいえないのか。

それにしてもトイレのフタ、その場その場で、みなさん意外とこだわりを持って開けたり、閉めたりしている模様。それに、ウォシュレットが流通しはじめたことで、便器に触らずに用が足せると思いきや、こんどはそのタイミングでの問題も出てくる。
それぞれの習慣や好みもあるしで、残念ながら親友の悩みはなかなか解決しないかも?!
(田辺 香)