携帯のメールで、絵文字が文字に変換されたことありませんか?
知人からもらった[なまはげ]のメール。やっぱり面白い!
先日、友人に面白い話を聞いた。彼女の友人が、頭の毛が寂しい人に対して携帯のメールである絵文字を送ったところ、他社の携帯で絵文字がきちんと表示されず、[なまはげ]というカッコ付きの言葉に変換され、気まずい思いをしたというのだ。


[なまはげ]といえば、ふつうに考えると秋田県で行われる伝統行事にでてくる恐い顔のアレのことだけど……。送られたその彼はきっと、ビミョウなところに反応してしまったのだろう。

そこで思い出したのだが、以前、知人と飲みにいく約束でメールのやりとしをしていたとき、そういえば彼女からのメールにもこうあった。「楽しみ! [なまはげ]」と。

まさに同じ現象だ。わざわざカッコが付いていたので、絵文字が化けてしまったのかな? とその時ちょっと気になりはしたのだが、とくに詮索せずにいた。
そこで、今になってその知人に聞いてみたところ、[なまはげ]と変換された実際の絵文字は「なまはげのお面のマークですよ!」とのこと。

話を聞けば納得なのだが、カッコ付きであらたまって送られてくるのが、なんだかおかしい。

他にも「名前の後にサクランボの絵文字をくっつけて送ったら、「田辺香[チェリー]」のように、まるで源氏名みたいに表示された、なんて話も。

これはなかなか面白い!
そこで周りの人にもそんな経験がないか聞いてみたところ、以下のように続々と出てきた。

「何を食べようか? [中国人]」
「頑張って! [力こぶ]」
「ワクワクだわ。 [ダンス]」
「寒いね。
[雪の結晶]」
「買いだめしなくちゃ! [飛んでいくお金]」
「最悪! [ドクロ]」

など。

[飛んでいくお金]なんて、お金に羽根がついた絵文字だという想像はつく。でもあえて文字で書かれると、やっぱり変な感じだ。 

そして、[なまはげ]を送ってくれた知人にお願いして、よく使う絵文字を試しにざっとメールしてもらった。すると、送られてきた38個中、ちゃんと絵文字で表記されたのは19個。ちょうど半々で、絵文字が表示できずに、カッコつきの文字で表示されたのは以下だった。


[パンダ]、[お化け]、[トラ]、[お姫様]、[警官]、[タコ]、[風邪ひき]、[おじいさん]、[コアラ]、[宇宙人]、[アクマ]、[天狗]、[バニー]、[家族]、[ギター]、[ネズミ] 。

文字の他にも、|(・×・)|、m(_ _)m、(>人<) のように、顔文字で表現されるものまであった。

絵文字は、気持ちを表したりするだけでなく、単純にカワイイから使うことだってあるはず。その場合、前後の文章とのつながりや、送る相手の諸事情によってはいろんな誤解が生まれる可能性も。

例えば、「またね! [アクマ]」などと入っていたら、まさかそんな言葉を打つはずがないとはいえ、受信した方はちょっと複雑な気が。

実際、姉の知人で、絵文字が対応せずに文字に変換されていることがわからなかった人は、「名前のあとに[うさぎ]って入ってたんだけど、なんのことだったんだろう?」 と本気で考え込んでいたとか。


ちなみに、話を聞いた中ではみんな、送信した携帯はauで、受信した携帯はドコモだった。私の携帯もドコモ。でも、私のは少し古いタイプなので、もしかしたら他社同士でも新しい機種なら正しく変換できるのかも? そう思ってドコモに聞いてみた。

すると、「デコメ絵文字をダウンロードしたりすることで見られる場合もありますが、基本的に備わっている絵文字では、他社の絵文字にどうしても対応できないものがあるので、最新の機種だとしても、その場合は文字に化けしてしまいますね」との回答が。

絵文字を好んで使う私としては、[パンダ]とか、[お化け]、[宇宙人]がふつうに出るなんて、うらやましい限りだが。でもカッコ付きの文字変換も、それはそれで面白いので良しとしようか。

(田辺 香)