トシとって一重まぶたが二重になることはある?
弾力がよすぎて、あるいはむくみなどで、二重が一重になっちゃっている場合もあります。
もともと一重まぶただった人が、大人になって二重になった……というのは、よく聞く話。

実は自分もかつては一重だったのに、いつの間にか何もせずに二重まぶたになっている。
ちなみに、家族はみんな私を除いて、もともとはっきりした二重まぶただったのだが、途中から二重になった自分の場合、「もしかしてまぶたがたるんで、しわになっただけ?」などと思えてならない。
さらに、かつてキレイな二重だった女性が高齢になって「三重になった」とか言うのもときどき聞くけど……。これってよくあること?
十仁美容整形の梅澤文彦院長に聞いた。

「一重だった人が自然に二重になったのは、そもそも二重だったのが、太りすぎやまぶたのむくみ・腫れぼったさで、一重になっていただけ。そういうのを『隠れ二重』というんです」
自分などは、太っていたわけではないのだが、特に痩せたなどの変化もなく、途中で二重になることってあるのだろうか。
「子どもなどは特に、皮膚の弾力が強すぎるせいで、二重が一重になってしまっている場合もあります。
たとえば、片方が二重で、片方が一重という場合など、トシをとってから二重が出てくる人はけっこういるんですよ」

まぶたの眼瞼挙筋という筋肉の部分には繊維があり、目をあけるとき、まぶたの皮膚の持ち上げ方によって、皮膚が折りたたまれたまま二重になるか、折りたたまれずに一重になるかの違いが起こり、それが一重と二重の違いになるのだとか。
「一重の人はまぶたの皮膚が厚めで、弾力性があるから、しわになりにくいんです。でも、一重の人も寝不足をすると二重になったり、逆に二重の人が水分をとりすぎてまぶたにむくみが出て、一重になったりするでしょう?」

では、二重の人が、高齢になって「三重」になるなどは?
「これは皮膚の縮む力、弾力が弱くなるせい。しわですよ」

ところで、「一重まぶたと二重まぶたの違い」については、日本全体において、一般的に次のような傾向があるのだそうだ。
「北方系は一重まぶたが多いといわれてますが、これは目がはれぼったく皮下脂肪に覆われていることで、寒さから目を守っているから。逆に、南方系は二重の人が多く、これは暑い地域で、汗をたくさんかくため、とよ(雨樋)がないと、汗が目に入ってしまうから。
二重のしわは雨樋の役割をしているんですよ。ただし、アイヌ民族には二重が多いこともあり、一概には言えないことですが、まぶたにも本来、外界から身を守る役割があるんです」

さらに、まぶただけでなく、眉毛やまつげも同様の理由から「北方系は細く薄く、南方系は太く濃い」傾向が見られるという。

ちなみに、顔や体の「表面」にばかり気をとられがちだが、皮膚のたるみやしわは、内臓の機能が弱まっているサインの可能性もあるとか。

まぶたのたるみやしわが気になる場合には、皮膚の手入れだけでなく、十分な睡眠やバランスの良い食事、適度な運動も必要だそうです。
(田幸和歌子)