カブスファンの話題に欠かせない「FUKUDOME 福留」
写真上は、「偶然だぞ」応援!? ボードを持つファン
シカゴには二つのメジャーリーグチームがあるが、そのうちの一つ、カブスに今年から福留孝介選手が入団し、シカゴメディアはもちろんのこと、カブスファンの話題に欠かせない一人になってきた。

毎晩シカゴのスポーツニュースで取り上げられる福留選手の活躍に、同じ日本人として嬉しくないはずがない。
日本人選手の活躍でお国根性も培われているのかもしれない。

しかしこの「福留」エフェクトで、MLB公認ではない、球場外や路上で売られている「Fukudome」Tシャツが大きな批判を受けている。
公認ではないグッズを路上販売しているというのはよくあることだと思うのだが、プリントされている言葉が「人種差別」に値するというのだ。
日本人の話す英語のRとLの違いをネタにしたような言葉がTシャツにあったりする。それだけならいいのだが、背番号1とFUKUDOMEがしっかり後ろに印刷されていて、明らかに「?」なのだ。
敏感な人は「人種差別!」と猛反発したようなのだが、それを意識して着ている人はいないのではないだろうか。そして福留選手本人は「事を大きくしたくないので気にしないようにする」というコメントを出したようだ(場外MLB非公認商品売れ行き一番は「福留はちまき」$10だそうだ)。

シーズン開始前のチケット販売日当日に、ネットで手に入れてあった「福留」選手の活躍を観てきた。
日本人だとわかると周りから「フクドメ!」と言われハイタッチ、「マツイ」「イチロー」と次々と日本人選手の名前を挙げてくる。
「フクドメのような選手ってもっと日本にいるんでしょ? 契約したいな〜」と自分がゼネラルマネージャーかオーナーでもあるかのような口ぶりで話したりするカブスファン。
メジャーのデビュー戦で話題になった「偶然だぞ」のボードをいまだに持って応援に現れるファンもいる(It's gonna happen=「何かが起こるぞ」(カブスファン訳=ワールドシリーズ優勝)をGoogle翻訳したら「偶然だぞ」と出たらしく、福留本人も苦笑したという、これこそ失礼なボード。一つ一つ訂正してまわりたいのだが、球場が古く狭く混んでいて身動き取れないのが現実だ)。

以前は「レッツゴー、カービース」だったのに、現在は「フクドメ、チャッチャッチャチャチャ」と彼の打順でなくとも手拍子が続く大盛況だ。

今年でワールドシリーズ優勝を逃して100年目になるカブス。福留選手への期待はかなり大きく、このプレッシャーに耐え活躍してほしいものだ。
(シカゴ/あらた)
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