
このバッグ、名前は「雷バッグ」という。“紙は紙なりにがんばっているから”というその由来に、単なるダジャレ!? と思いきや、そこには多くのストーリーがあった。
長野県にある福祉施設「OIDEYOハウス」とNPO「Think the Earth プロジェクト」のコラボレーションで生まれたこのバッグ、2006年4月のアースデイでの出会いから始まり、本格的な商品化に向けたコラボレーションプロジェクトが立ち上がった。「OIDEYOハウス」では、雷シリーズの制作のほかにも、地元企業からの受託作業などを行い、利用者の収入につなげているという。製作は約6人で担当。一点一点、心をこめたさまざまな作品が製作されているのだ。
素材は長野市内の給食センターやお弁当屋さんなど、地域のネットワークで集められた使用済みの米袋。3枚重ねからなる米袋は強度がある。そしてデザインを決める画材は、屋外の看板制作などに使われる業務用のテープの端材が使われる。表も裏も隙間なく一枚一枚、手作業で貼られてデザインが出来上がっていくのだ。
でも紙なんて、やっぱり強度が心配。重いものを入れても大丈夫なの?
「私が試したところ、2L入りのペットボトル2本。つまり4kgは大丈夫でした。元々、30kg入りの米袋をベースに作られているので、かなり丈夫です」と、Think the Earth プロジェクトの山口さん。確かに、お米を入れる袋なら強度は保障済みといえる。山口さんはこの商品を、ポップでアートな“工芸品”と表現する。カラフルなデザインとユニークな素材が目を引き、デザインに敏感な若い女性から60代まで、幅広く人気があるという。さらには、そのデザイン性に注目が集まり、現在は国立新美術館のミュージアムショップでも取り扱っているという。
全て一点もののこの商品、今後も新しい柄が発売される予定。新規で入荷するたびに、まったく違うデザインパターンが生まれる。そして、トートバッグ以外の展開も予定されているという。
ますます楽しみ。 がんばってるこのバッグを、“私なり”に応援していきたいと思う。
(さくら)
・「雷バッグ」紹介ページ*「Think the Earth プロジェクト」サイト内