中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は、2030年までに独フォルクスワーゲンや米テスラ、欧州ステランティスを抜き、欧州EV市場で販売台数トップを目指す。

BYDの欧州自動車販売事業部の舒酉星(マイケル・シュー)総経理は5月9日、欧州連盟(EU)加盟国に巨額投資を準備中だと発表した。

工場建設や販売網の構築、マーケティングを含め、投資額は数十億ユーロ(数千億円超)に達する見通しだという。 

同社は、人気のコンパクトEV「海鴎(シーガル)」をベースとしたモデルを欧州に投入し、2万ユーロ(約340万円)以下の低価格帯で販売する計画も進める。

中国BYD、1~3月期は純利益1000億円 低価格戦略でも粗利益率22% 

舒氏は、中国から欧州への自動車輸出は長くは続かないとし、長期的な観点で欧州での現地生産を実現する考えを示した。 また、2025年にはBYD初の欧州工場がハンガリーで稼働を開始する見込みだとした上で、 今後数カ月以内に欧州2カ所目となる工場の建設予定地の選定を開始すると明らかにした。

ハンガリーの駆動用バッテリー生産量、間もなく世界2位に CATLなど中国企業の投資で

*1ユーロ=約170円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)