世界ランキング1位で、欧州チームとして戦うローリー・マキロイ(北アイルランド)が、テーラーメイドのインスタ・ライブセッションでコメント。「ファンなしでプレーするなら、2021年まで延期してほしい」と無観客試合に反対した。

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今年はライダーカップイヤー。新型コロナウイルス感染拡大の影響でツアーのスケジュールが大きく変わっているが、同大会は予定通り、9月25~27日に米ウィスコンシン州のウィスリングストレイツで開催されることになっている。主催は欧州ツアーとPGA・オブ・アメリカ。そのPGA・オブ・アメリカのCEO、セス・ワーグ会長がラジオ番組で、「現在、欧州ツアーと検討中で、場合によっては無観客試合にするかもしれない」と発言したことが波紋を呼んでいる。
2年に一度、米国と欧州チームが戦うライダーカップの観客は一日に6~7万人が想定され、ゴルフトーナメントの中でもファンがエキサイティングして最も盛り上がる大会として知られている。「ファンなしのライダーカップを想像するのはとても難しく、今はまだ何も決まっていない」とワーグ会長は慎重に話す。

ファンなしに反対なのはマキロイだけじゃない。チーム欧州でトップにランクされるトミー・フリートウッド(イングランド)は米ゴルフダイジェストのポッドキャストに出演し、「(ファンなしは)正しい選択だと思えない」と同様の意見を述べた。
アウェーとなる欧州チームにとって、実際にはファンからの声援は米国よりも断然小さいのだが、「6~7万人の声援があのライダーカップを作り上げている。ファンなしは考えられない」とフリートウッドは続ける。18年大会の米国チームキャプテンを務めたジム・フューリクもポッドキャストに出場して、「ファンの大声援を受けるのは米国チームだけじゃない。ファンからのエネルギーを受けるからこそあの熱い戦いができる」と話した。

ワーグ会長は先日、PGA・オブ・アメリカが主催するメジャーで、8月6~9日に延期された「全米プロ選手権」(カリフォルニア州サンフランシスコ・TOCハーディンパーク)についても、ファンなしの無観客試合を行う可能性について言及している。まだまだ米国内の新型コロナウイルス感染拡大は収束する気配もないが、一方で一部では経済活動の再開に向けても動き出している。その中で身動きが取れないほどのファンが集まるメジャー大会やライダーカップだけに、今後の状況次第で難しい決断になりそうだ。(文・武川玲子=米国在住)

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