<中日クラウンズ 初日◇30日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557ヤード・パー70>

毎年和合を賑わせてきたレジェンドの姿が、今年はない。「中日クラウンズ」にほぼ毎年出場してきた尾崎将司が、50回目の出場を果たすことなく今年は見送り。
代わりに、新時代の幕開けを示すように6アンダー・単独トップに立ったのが金谷拓実だ。

前半こそ2バーディ・1ボギーと静かなスタートだったが、このままでは終わらない。後半に行くまでの50分のインターバルは、「集中力は切らさないように、色々な選手と話しながらリラックスもしながら」と、休憩もそこそこにすぐさまパッティング練習へ。

「調子が良い悪い関係なく、泥臭く、どうしたらいい数字になるかをしっかり考えながら」と仕切り直しの後半は、5バーディ・ボギーフリーの「30」をマーク。「パッティングの調子が良くて、たくさんいいパットが入ってくれた。アイアンの距離感もよくてバーディチャンスも多く作れた」と、ぐんぐんリーダーボードを駆け上がっていった。


2年前には、注目のアマチュア選手としてジャンボと同組で予選ラウンドを回っている。当時は「おまえ、オナー獲られたら罰金な」というジャンボからの“激励”もかわし、8位タイで予選通過。そのときを振り返り、「1ホール、ジャンボさんがバーディを獲って譲ったんですけど」と思いだして笑う。

プロとして臨んだ今年は、自身初の首位発進。「優勝するチャンスも大きくある。残り2日間も自分らしいプレーをして、優勝を目指したい」とプロ3勝目も見えてきた。
ジャンボが数々の金字塔を打ち立ててきた大会で、歴代優勝者に新たな名前は刻まれるか。(文・谷口愛純)