物価高、中東情勢の揺れ動きなどで経済が大きく変化し続ける中、少しでも家計を守ろうと「節約」をしている人は少なくないでしょう。ただ、支出をうまく抑えられる人もいれば、かえって出費が増えてしまった人もいるようです……。


今回はAll About編集部が実施した節約に関するアンケートから、福岡県に住む30歳女性の失敗談を紹介しながら、節約する時の注意点・ポイントについて、ファイナンシャルプランナーの福一由紀さんが解説します。

■回答者のプロフィール
【福岡県在住30歳女性世帯、収入状況と1カ月の主な出費内訳】
・家族構成:既婚(子あり)
・雇用形態:パート・アルバイト
・職業:事務員
・世帯年収:600万円
・貯蓄額:0円
・住宅ローン:10万円
・間取り:一軒家
・食費:10万円
・交際費:2万円
・電気代:8000円
・ガス代:1万円
・水道代:6000円
・毎月貯蓄に回している額:5000円

■「気付けばお金が余っていません」
物価高でいろいろなものを我慢せざるを得ないこともある中、福岡県在住30歳女性は「旅行」費用を貯めるために生活を切り詰めていたそう。

「旅行のために節約して切り詰めてなるべく外食を控えていたのに、旅行に行ってしまえばお土産、お酒、ご飯に課金をし、気付けばお金が余っていません」

現在の貯蓄額は「0円」と回答していることからも、貯めていたお金を全て旅行で使ってしまったようです。

「またやっちまったという思いと、楽しかったからまた頑張ろうという思いが交差します」と、複雑な心境を語ります。しかし葛藤しながらも、この経験を踏まえ、子どものためにNISAを始めたり、「自動的に5000円貯金できるシステム」を作ったりするなど工夫し始めているといいます。

最後にこの経験から学んだ教訓について聞くと、「とりあえずお金を盛大に使う!っていうときは、いっそのこと楽しんでしまうのもいいと思っています。いい思い出にはなったので。でも、貯金はあった方がいいので、お金の使いすぎに気を付けます」と回答しました。

■予算を決め、使い方にメリハリをつける
福一:楽しみにしていた旅行で気分が高揚し、ついお金を使いたくなってしまう気持ちはよく分かります。ただ、貯蓄ゼロの状態が続くと、急な出費や将来の備えに不安が残ります。NISAや自動積立を始められたのはとても素晴らしいです。さらに、家計を安定させるために、次の旅行から工夫をしてみましょう。


娯楽や趣味にかけるお金は、あらかじめ予算を決めておく方法がおすすめです。今回の旅行ではいくらまで「使える」と、ポジティブに考えるとよいですね。

その上で、家族全員で予算の配分を考えましょう。「お土産を豪華にしたいから食事は倹約」「よい宿に泊まりたいから移動は普通列車でのんびりと」など、メリハリをつけてお金の使い方を決めます。旅行中も予算の範囲に収まっているかチェックしましょう。ゲーム感覚で確認すると、旅行も盛り上がりますよ。

また、娯楽や趣味のためのお金は、生活費と分けて管理しましょう。生活費を切り詰めて、そのストレスを趣味で解消するのは得策ではありません。生活費・予備費・旅行費を口座ごとに分けて管理しましょう。積み立てた旅行費口座の金額を、旅の予算とします。また、万が一の備えとして、予備費も積み立てられるよう、家計全体の配分を考えると安心です。

【福一由紀プロフィール】
ファイナンシャルプランナー(CFP/1級FP技能士)。
大学卒業後システムエンジニアとして勤務。2人の子どもを出産し退職後FP資格を取得。女性のFP仲間とともに会社を設立し、セミナー、執筆、各種メディアへの企画監修、コンサルティングなどを行っている。All About 仕事・給与ガイド。

<調査概要>
節約の経験談に関するアンケート
調査方法:インターネットアンケート
調査実施日:2026年3月11日
調査対象:全国10~70代の250人(男性:57人、女性:190人、回答しない:3人)

※回答者のコメントは原文のまま記載しています。
※本記事の出費内訳はアンケートの回答に基づいた「主な項目」のみを記載しています。回答に含まれない社会保険料や税金、民間の保険料、不定期な支出、使途不明金などは考慮されていないため、収支合計が一致しない場合があります。
※本記事で紹介している人物のプロフィールや数値などは、プライバシー保護のため編集部で一部改変している場合があります。
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