「義母は最初から、私を認めていませんでした。信頼されていないなりに、この2年間子育てを頑張ってきましたが、そろそろ限界かもしれません」

そう話すのは、足立さくらさん(仮名・36歳)。
さくらさんは婚活アプリで知り合ったシングルファザーと結婚しましたが、結婚当初から義母の心ない言葉に傷ついており、ついには夫婦関係にまで亀裂が入ってしまいました。

シングルファザーとの結婚で憧れだった“子どもがいる家族”になれた

シングルファザーと結婚した36歳女性が義母の“心ない言葉”に...の画像はこちら >>
さくらさんは持病があり、子どもを産むことができません。しかし、子どもを持ちたいという想いは、捨てきれませんでした。

現在の夫と婚活アプリで知り合ったのは、3年前のこと。元妻の不倫によって離婚を決断した夫は義父母の協力を得ながら、当時2歳の結衣ちゃん(仮名)を育てていました。

「夫は再婚に対して、かなり慎重でした。結衣と会わせてもらえたのは、付き合ってから2年ほど経った頃です。そんな風に、子どもの気持ちを第一に考えるところにも私は惹かれました」

初めて結衣ちゃんと対面してから夫はデートに結衣ちゃんを連れてくることが増えたそう。「自分は男だから、女の子の気持ちが分かる人がほしい」と、育児の悩みを相談するようにもなりました。

「一緒に出かけたり、相談に乗ったりしているうちに私の中でも結衣は大切な存在になっていきました。血の繋がりはないけれど、この子を守りたい。そう思ったから、夫との結婚に踏み切った部分もあります」

血が繋がっていないことを理由に嫌がらせをする義母にキレた日

シングルファザーと結婚した36歳女性が義母の“心ない言葉”にショック…「やっぱり血のつながっていない母親は…」
注意する、怒る女性
親子3人で幸せな家庭を作りたい。そう思い、さくらさんは新生活をスタートさせましたが、結婚後は義母との関係に悩まされました。

再婚前、夫は仕事前に結衣ちゃんを義父母宅に預けて、帰宅時に迎えに行く生活を送っていました。
しかし、再婚後はさくらさんに結衣ちゃんを託すように。

「もともとは正社員で働いていましたが、夫から『今は子育てを優先してほしい』と言われ、パートをするようになりました」

義母は、その変化が気に入らなかったよう。次第に、さくらさんへの嫌がらせが始まりました。結婚当初は「孫に会いたい」と言い、幼稚園が終わる時間帯を狙って週3~4日ほど、さくらさん宅へ。

そのたびに、おもちゃが出しっぱなしになっている、部屋の掃除が行き届いていないことなど、さくらさんを責める理由を見つけ、「これだから、血が繋がっていない人はダメね」と罵りました。

娘の前で喧嘩をしたくない。そう思い、何を言われても動じないようにしていましたが、ある日、許せない出来事が起きました。義母はいつものようにさくらさんを責めた後、結衣ちゃんに「この人は本当のママじゃないんだよ。いつか、結衣のことをいじめるかもしれないよ」と脅しのような言葉を言ったのです。

娘が傷つく姿だけは見たくない。そう思ったさくらさんは「お義母さん、今のは精神的虐待ですよ」と怒鳴ってしまいました。

すると、その日を境に義母の嫌がらせはエスカレート。
夫に「さくらさん、あんたが仕事してる間に結衣を叩いていたよ」などの嘘をLINEで送るようになったのです。

義母との確執によって夫も“敵”になってしまった…

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夫婦喧嘩
幸い、夫は義母とさくらさんの不仲を知っていたため、義母の嘘を信じませんでした。しかし、それを面白くないと思ったのか、義母の嫌がらせはよりエスカレート。結衣ちゃんの服装やしつけ、教育法にも口を出すようになりました。

「夫婦間で決めたことを夫が報告すると、義母は『本当にそれで大丈夫?』とか『さくらさんは実の母親じゃないから分からないこともあると思うよ。悩んだら、母さんに相談しなさい。あなたを育てた経験があるんだから』とか言うようになったんです」

そんな言葉を幾度となく聞いた夫は義母に洗脳されたような状態になり、さくらさんの育児方針を疑うように。結衣ちゃんが些細なイタズラをしただけで、さくらさんに対して「やっぱり本当の母親じゃないから、しつけられないのかな?」などモラハラ発言もするようになったのです。

「義母だけが敵ならどうでもいいと思えましたが、夫にまで敵になられたら、正直つらい部分があります」

最近、夫は結衣ちゃんを連れて頻繁に義父母宅へ行くそう。長期連休中は義父母宅に何日も泊まるため、さくらさんが思い描いていたような家族の時間は取れていません。

“母親”になる資格は一体、誰が決めるのだろう。さくらさんはそう考えつつも、心が限界を迎えるまで母であり続けようと踏ん張っています。


血の繋がりさえあれば、家族と言えるのか。離婚率が高く、様々な家族の形がある今こそ、その問いに対するアンサーを考えたいものです。

<取材・文/古川諭香>

【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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