堀田秀吾氏の著書『科学的に正しい[お金が貯まる]習慣』は、心理学や脳科学の知見に基づいた「意志力に頼らない貯蓄術」を網羅した一冊です。
■額面で変わるお金の重要度
実は、同じ金額でも「大きい単位の紙幣」で持つか、「たくさんの小さい単位の紙幣」で持つかで、使い方が変わってきます。
アメリカの研究者たちが行った調査では、たとえば100ドルを1枚の100ドル札で持つ場合と、5枚の20ドル札に分けて持つ場合で比べてみると、後者のほうが使ってしまう確率が高いことがわかりました。
実際に学生を対象にした実験では、4つの25セント硬貨をもらった人は63%がお菓子を買ったのに対し、1ドル札1枚をもらった人は26%しか使いませんでした。
つまり同じ金額でも、大きな額面のお金は心の中で「大事なお金」(real money)として扱われる一方、同じ金額でも小さな額面に分かれていると「小銭」や「端金」(petty cash)として扱われやすいのです。
■無意識に働く「単位効果」
そして、「大事なお金」には「むやみに使ってはいけない」という厳しいルールが無意識に適用されるのに対し、「小銭」には「多少使っても構わない」という緩いルールが適用されるのです。
この現象は「単位効果(denomination effect)」と呼ばれ、私たちがお金をどんな形で見るかが、実際の行動に影響を与えることを示しています。
大きい単位のお札は心理的に「使いにくい」「交換しにくい」という印象を持たれやすいため、無駄遣いを抑えたり、貯蓄を促したりする効果があるのです。
さらに面白いのは、人は自分の「節約したい気持ち」や「自己コントロールしたい気持ち」に応じて、わざわざ大きい単位でお金をもらうことを選ぶ傾向があること。
つまり単位の大きなお金を持つこと自体が、貯蓄のためのひとつのセルフコントロール手段になっているのです。貯めたいけどつい使ってしまう悩みを持つ人にとって、非常に役立つヒントと言えます。
貯蓄を増やしたい、無駄遣いを減らしたいと思うなら、まずは「お財布の中のお金をどう持つか」を工夫してみてはいかがでしょうか? 同じ金額でも、大きな紙幣で持つことで、自然にお金を大切に扱い、使うときもよく考えるようになるかもしれません。
■ひとことアドバイス
お金を下ろすときは、大きい単位の紙幣で引き出してみましょう。無意識のうちに「今日はこれだけ」と自分をコントロールできるはずです。
文:堀田 秀吾(明治大学法学部教授)
法と言語科学研究所代表。専門は社会言語学、理論言語学、心理言語学、神経言語学、法言語学、コミュニケーション論。研究においては、特に法というコンテキストにおけるコミュニケーションに関して、言語学、心理学、法学、脳科学などさまざまな学術分野の知見を融合したアプローチで分析を展開している。執筆活動においては、専門書に加えて、研究活動において得られた知見を活かして、一般書・ビジネス書・語学書を多数刊行している。アイドルのプロデュースから全国放送のワイドショーのレギュラー・コメンテーターなど、研究以外においても多岐にわたる活動を見せている。
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