老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、在職老齢年金の計算対象になる年金収入について解説します。

■Q:在職老齢年金の計算に、退職年金や企業年金は含まれますか?
「在職老齢年金についてです。計算対象に個人年金(保険会社の満期年金)は含まれないようですが、企業年金や退職年金は含まれるのでしょうか?」(ミホさん)

■A:在職老齢年金の計算対象になるのは、主に老齢厚生年金と給与・賞与です。個人年金や一般的な企業年金は通常対象外です
在職老齢年金とは、60歳以上の人が厚生年金に加入しながら働き、老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金を含む)を受け取る場合に、給与や賞与との合計額によって、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止される制度です。

計算対象となるのは、主に、

・老齢厚生年金(報酬比例部分)
・給与
・賞与

です。

一方で、

・退職金
・保険会社の個人年金
・企業型確定拠出年金(DC)
・確定給付企業年金(DB)

などは、通常、在職老齢年金の計算対象には含まれません。

ただし、注意したいのが企業年金の一種である「厚生年金基金」の代行部分です。

以前の厚生年金基金には、国の老齢厚生年金の一部を企業年金側が代わりに支払う「代行部分」という仕組みがありました。

この代行部分は、実質的には「国の老齢厚生年金」とみなされるため、在職老齢年金の計算に含まれる場合があります。

また、退職年金の支給方法によっては、まれに賞与扱いなどとなり、影響するケースも考えられます。そのため、「企業年金だから絶対に対象外」とは言い切れず、加入していた制度の内容を確認することが大切です。
在職老齢年金の対象になるかどうか不安な場合は、企業年金基金や勤務先、年金事務所などへ確認してみると安心です。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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