■ETFとは株のように売買できる投資信託
ETFは「Exchange Traded Fund」の略で、日本語では「上場投資信託」と呼ばれています。名前の通り投資信託の一種ですが、通常の投資信託と異なり、東京証券取引所などの市場に上場していることが大きな特徴です。


例えば、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、米国のS&P500指数などに連動するETFがあります。ETFを1本購入するだけで、その指数を構成する多くの企業へまとめて投資しているのと同じような効果が期待できます。

個別株投資の場合は1社ごとの業績や株価変動を確認する必要がありますが、ETFは複数の銘柄に分散投資できるため、初心者でも比較的取り組みやすい金融商品として知られています。

■投資信託との違いは「売買方法」
ETFと投資信託はどちらも複数の銘柄に分散投資できる商品ですが、売買方法に違いがあります。一般的な投資信託は1日1回算出される基準価額で取引します。そのため、購入時点では正確な価格が分かりません。

一方、ETFは株式と同じように取引時間中に市場で売買されます。リアルタイムで価格を確認しながら購入や売却が可能ですし、証券会社によっては100口や10口単位など比較的少額から購入できる商品もあります。

ただし、ETFを売買する際には株式と同様に売買手数料が発生する場合があります。商品によって取引条件が異なるため、事前に確認しておきたいポイントです。

■ETFの特徴は「分散投資のしやすさ」
ETFの特徴としてまず挙げられるのが分散投資です。例えば日経平均連動型ETFであれば、日本を代表する企業群へまとめて投資することができます。
米国株ETFなら米国の主要企業へ幅広く投資できます。

1社だけに投資する場合、その企業の業績悪化による影響を大きく受けます。しかし、一般的なETFであれば複数銘柄へ資金が分散されるため、個別株と比べると値動きが比較的安定しやすい傾向にあります。

また、運用内容が分かりやすい商品が多いことも特徴です。

「日経平均に連動する」
「S&P500に連動する」

など、何に投資しているのかを理解しやすいため、投資初心者でも比較的取り組みやすいと考えられています。

■値動きがあることは理解しておきたい
一方で、ETFは預金や個人向け国債とは異なり元本が保証されている商品ではありません。株式市場が下落すればETFの価格も下落する可能性があります。特に株式中心のETFは市場環境によって大きく値動きすることもあります。

そのため、生活費や近いうちに使う予定の資金ではなく、長期で運用できる資金で活用することが基本です。「ETFだから安全」というわけではなく、どの資産に投資するETFなのかを理解して選ぶことが非常に大切です。

■まずは少額から始めるのも選択肢
ETFは、株式のように売買できる利便性と、投資信託のような分散投資効果を併せ持った金融商品です。個別株を選ぶのは難しいと感じる人でも、ETFなら日本株や米国株など幅広い市場へ手軽に投資できます。


まずは仕組みを理解し、自分の投資目的やリスク許容度に合った商品を選ぶことが大切です。新NISAを活用しながら少額から経験を積んでいくのも、1つの方法といえるでしょう。

文:田代 昌之(金融文筆家)
新光証券(現みずほ証券)やシティバンクなどを経て金融情報会社に入社。アナリスト業務やコンプライアンス業務、グループの暗号資産交換業者や証券会社の取締役に従事し、2024年よりフリー。ラジオNIKKEIでパーソナリティを務めている。
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