■Q. 梅雨になると鼻水やくしゃみが止まらなくなります。アレルギーでしょうか
Q. 「毎年、梅雨になるとくしゃみや鼻水がひどくなります。
■A. 「ダニアレルギー」の可能性も考えられます。正しい知識で対策を
花粉シーズンが終わったはずなのに、梅雨時になるとくしゃみや鼻水、咳が続く……そういった症状の患者さんが受診された場合、原因の1つとして疑うのが「ダニアレルギー」です。
ダニアレルギーの主な症状は、鼻水、くしゃみなどの花粉症に似た症状ですが、喘息、アトピー性皮膚炎を起こすこともあります。
ダニは温度25~30℃、湿度60~80%の環境で活発に繁殖するため、梅雨の気候は最適と言えます。ダニが卵から成虫になるまでは約1カ月で、その間にメスは50~100個以上の卵を産みます。10週間で約300倍にまで増殖することがあるのです。
また、ダニアレルギーを引き起こすのはダニそのものではなく、ダニの死骸や糞に含まれるタンパク質という点にもご注意ください。ダニを死滅させても、アレルギー症状は治まらない可能性があります。
ダニ対策として、まめに布団を干したり、掃除機をかけたりしている方は多いと思いますが、見落とされがちなのが、台所にある粉製品です。
開封した小麦粉や粉製品を常温保存している人は少なくないと思いますが、小さな穴や隙間からダニが中に侵入すると、温度・湿度が高くなる季節に大量繁殖することがあります。
「加熱すれば大丈夫だろう」と思われがちですが、加熱によってダニ自体が死滅しても、アレルギーを引き起こす成分は残る可能性があるのです。
ダニが繁殖した粉を使って調理した場合、命にかかわるアナフィラキシーを起こす可能性もあるため、十分な注意が必要です。
重症化すると、呼吸困難、喘鳴、蕁麻疹、血管浮腫、さらには意識障害やショック状態に至ることもあります。
ダニは0.3~0.5mmと小さい上に透明に近い色をしているため、粉製品に混入していても肉眼で気付けません。においでも判断できないため、保存方法の見直しが最大の予防策です。
・開封した粉製品は早めに使い切る
・使い切れなかった場合は冷蔵庫で保存し、できる限り早めに消費する
・可能であれば除湿剤を入れた密封容器で保管する
・小分けタイプの製品を選ぶとリスクを抑えやすい
・梅雨の季節は室内の湿度を60%以下に保つよう心掛ける
アレルギー症状がある場合、病院を受診すればダニが原因かを調べるアレルギー検査を受けることもできます。じめじめした梅雨の季節を健康に乗り切るために、気になる症状がある方は病院受診や室内環境の見直しをぜひ検討してみてください。
▼清益 功浩プロフィール小児科医・アレルギー専門医。京都大学医学部卒業後、日本赤十字社和歌山医療センター、京都医療センターなどを経て、大阪府済生会中津病院にて小児科診療に従事。論文発表・学会報告多数。診察室に留まらず多くの方に正確な医療情報を届けたいと、インターネットやテレビ、書籍などでも数多くの情報発信を行っている。
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