2020年12月9日に、”ピュアポップ・ロックバンド”スピラ・スピカの7thシングル『サヨナラナミダ/ほしのかけら』がリリースされる。『サヨナラナミダ』は、10月3日よりTOKYO MXほかにて放送スタートしたTVアニメ『戦翼のシグルドリーヴァ』のエンディングテーマとして注目を集めている。


スピラ・スピカは、観る人、聴く人を自然と笑顔にさせる天真爛漫なキャラクターを持つVo.幹葉を中心としたピュアポップ・ロックバンド。
2013年Gt.寺西裕二、Ba.ますだと共に『スノーマン』として関西を拠点に活動を開始した。
2018年8月8日にTVアニメ『ガンダムビルドダイバーズ』第2クールED曲『スタートダッシュ』にてメジャーデビュー。
ワンマンツアーが全箇所即日完売するなど、老若男女問わずもっとも笑顔と元気がもらえるライブと話題の3ピースバンドは、今までにアニメタイアップソングを含む6枚のシングルをリリースし、2020年3月18日に待望のMajor 1st Full Album『ポップ・ステップ・ジャンプ!』をリリースした。

スピラ・スピカの新曲『サヨナラナミダ』は透明感のある切なさと悲壮感に溢れており、ポジティブなメッセージを届け続けてきた彼らのサウンドとは異なる雰囲気を感じさせる。
仲の良いグループは、音楽も面白い! 笑顔に満ちた和やかな雰囲気の中、『サヨナラナミダ/ほしのかけら』についてたっぷり語っていただいた、ロングインタビューをお届けする。


◆アニメの印象
幹葉「ここまでシリアスなお話を担当するのは、私達は初めてだ」

――EDテーマを担当されているTVアニメ『戦翼のシグルドリーヴァ』の印象をお聞かせください。

幹葉 これは、ミリタリー好きのテラくん(寺西)からいった方が!

寺西 はい。実は、結構ミリタリーものが好きで。でも、戦闘機にはあまり触れたことがなかったんです。アニメを観ると飛び方とかエンジン音からも本気度が伝わってくるというか! 格好良いなと思って。そういうところから、ちょっと戦闘機を見てみようかな? とか、昔やっていた戦闘機が出るゲームをもう一回やってみようかなという気持ちになりました。
”戦闘機”というものに対しての”入口”になれるような作品なのかなと思います。あとは、”生死”の描き方がとても印象的でした。

――アニメを観ていて、その点には特に驚かされました。

寺西 可愛らしいシーンから、いきなりどかんと重いシーンが来るギャップがあるけれど、戦いで亡くなってしまう人達にもまっすぐに向き合っている作品だなと感じています。

――幹葉さんは、どのように感じられましたか?

幹葉 私は歌詞を書くために、シナリオをどのメンバーよりも先にいただいて読んでいたんですけど、「ここまでシリアスなお話を担当するのは、私達は初めてだ」と思って。私達、スピラ・スピカが担当させていただいた『ガンダムビルドダイバーズ』などのガンダムビルドシリーズは、実際に人が亡くなることはあまりないので。
シナリオを読んだ時に「こんなに簡単に人の命が……」とびっくりしました。胸が痛くなる瞬間が非常に多いなと思ったんですけど、一方で……まず、女の子達がかわいい!(笑)

寺西・ますだ (大きく頷く)

幹葉 アニメが始まる前から、 それぞれの推しキャラをメンバーで話してました(笑)うまいことかぶってなかったん……あっ、ちょっとかぶりかけた!?

寺西・ますだ そうですね(笑)

幹葉 そんな感じで放送前から盛り上がっていたんですけど、厳しい状況の中でも、彼女たちが戦いに挑み続ける姿は本当にかっこいいなと思って。じゃあ私達は、どういう楽曲でこのアニメに関わることができるだろう、一緒に一つの作品を作ることができるだろうと考えながら、シナリオを読んでいました。

――ますださんは、いかがだったでしょうか。

ますだ キャラクターがめちゃめちゃいいなと感じました。一人一人のキャラクターに魅力があるじゃないですか? それぞれの色んな表情を見ているのも楽しくて。
重くて辛いシーンの時の、うつむいた表情とか。それがまた、辛いけど良いなって。そういう細かい部分からも、制作している人達の愛を感じる作品やなって思いましたね。

◆『サヨナラナミダ』
幹葉「彼女たちの思いをスピラ・スピカが伝えていかなきゃいけない」

――ポジティブなタイトルを発表されることが多いスピラ・スピカさんですが、今回は切なさを感じます。どのようなメッセージを込められたのでしょうか。

幹葉 いつもだったら、シナリオを読み進めていく中で、自分やスピラ・スピカと重なる気持ちを持っているキャラクターやシーンを見つけ出して、それを軸に歌詞を広げて書いていくことが多いんです。
でも、今回は「戦争」っていう、自分の今までの過去の経験にあまり当てはめることができない物語だったので、「どういうふうに書いていったらいいんだろう」という壁にぶつかりました。

――どのように壁を乗り越えていかれましたか。

幹葉 自分は、感情移入しやすいタイプなので、「そういう経験が自分にないんだったら、いっそこの物語に入り込んでしまって、主人公のクラウちゃん(※クラウディア・ブラフォード)であったり、そういうキャラクターになりきったつもりで想像しながら歌詞を書いていこう」と思って書き進めていきました。戦いに挑み続ける彼女達の姿は本当にかっこいいけれど、実はその心の奥底で、そこには出すことができない痛みや悲しみを持っているなと感じて。彼女たちがうまく出せないであろう悲しみの感情たちを、スピラ・スピカが歌詞や歌や音で代わりに寄り添って代弁していけたらという思いで、歌詞を綴っていきました。

――こちらの歌詞ですが、ラストでは希望が見えるような展開になっているかと思います。
主人公達の生き方は、悲しいだけじゃないといったことを表現されたのでしょうか。

幹葉 今までのスピラ・スピカの楽曲だったら、もっともっと分かりやすく歌詞の結末で希望や明るい未来を歌っていたと思うんです。しかし今回は、結末を聞く人に委ねてみたいなって。最後では《いつかまた逢える》と歌ってはいるんですけど……ここは、プラスの意味に聞こえる面もある一方で、もう会うことが叶わない大切な人のことを歌っています。「その人に会いに行く」ということは「自分もそちらの世界に行ってしまうのか?」みたいな、そういう捉え方もできると思うんです。「本当に大切だけど、もう会うことが叶わない人を想い続けるのは、幸せなことなのか悲しい結末になるのか」という問いがあったとして、いつもだったら、答えを分かりやすく提示していたんですが、今回はこの言葉に込めました。

――幹葉さんは、作詞をされる際にはメンバーの皆さんに相談されますか?

幹葉 結構私が独りで書いて……でも、壁にぶつかって「はあ……書けん! どうしたらいい!?」ってなった時は、メンバーに聞いたりすることはありますね!

――そういう時は、寺西さんとますださんはどんな言葉を返されるんですか?

寺西 「うーん」ってなっている場合は、同じところをずっと見続けていたりするんですよね。一歩引いた目線でアドバイスできるのは僕らしかいねえ! って、相談に乗ります。

幹葉 私が、集中したら「ガッ!」とそこしか見えなくなるタイプなので、そういうところに助けられてますね。

ますだ 僕は、何か面白いフレーズがあったら投げてみるという感じで返しています。

――幹葉さんは、どのような思いを込めて歌われたんでしょうか。

幹葉 今回は、作詞の段階から本当に感情が入り過ぎてかなり苦しくって……。レコーディングも同じで、心をすり減らすくらいの思いで臨みました。ここまで悲しみを歌っている曲は今までのスピラ・スピカにはなかったので、最初は悩むところもあるかなと思っていたんですが……レコーディングが始まるとすんなりと感情移入したまま挑むことができました。今も練習で歌っていて胸がぎゅっと苦しくなるところがあるんです。でも、どれだけ苦しくても、キャラクター達の思いをスピラ・スピカが伝えていかなきゃいけないという使命感を持って歌っています。

――本楽曲は、メロディは勿論、アレンジもとても美しいと感じます。寺西さん、ますださんは演奏面などで意識されたことはありますか。

寺西 まず、お話を読ませていただいて、どんな曲にしようかと考えた時に、主人公を始めとしたキャラクター達が人生を賭(と)して戦っているというところに対して、鎮魂歌のようになれたらいいかなという思いがあって。鎮魂歌にするには「歌」ありきということで、歌にフィーチャーしました。同時に等身大の感じをメロディで出せたらと思いSakuさんに相談をしたら、すごくいいエッセンスを出してもらえました。ストリングスも壮大で。全体の抑揚も含めて、ギター、ベースはあまり前に出過ぎないように、でも、やっぱり「そこ」にいる・支えていくアプローチをしています。

――前に出ないけれど「そこ」にいるという部分は、戦闘機やパイロットを支える多くの方々の存在にも当てはまる気がします。

幹葉 うんうん。

寺西 前に出て行く人だけじゃなく、バックアップしてくれている人とか、そういうところももっと見られていくべきなのかなと思いますね。

ますだ 僕は、最初聴いた時の印象としては、ぐっとくるような切なさとか悲しみのイメージがすごく湧いて。ベースでは、そうした部分の表現をどうにか曲に落とし込めたらとベースラインを考えていったんです。フレーズ面でいうと、サビから後半の間奏にかけてのベースラインはリフでゆったりと流れるような感じで弾いていき、低音での和音や音の空白を作ったりと切なさを感じる響きや余韻を作りました。あとは……ボーカルを立たせたいというコンセプトがあったので、一歩引いてるけど絡み合うようなフレーズを組み合わせたりして、よりエモーショナルな面にフィーチャーしています。

――皆さんは、どのようなモチベーションでレコーディングに臨まれましたか?

幹葉 作編曲をしてくださっているSakuさんとは、初めてのタッグだったんです。初めての方とレコーディングをするという不安もあったんですけど、Sakuさんもこの曲をすごく大切にしてくれていたりとか、ご本人がとても気さくということもあって、当日は不安なくレコーディングに挑めたという思い出がありますね。

◆『ほしのかけら』
幹葉「アニメを観ていない方にもロックなサウンドに注目してもらいたい」

――こちらの曲は、どのようなコンセプトで制作されたんでしょうか。

幹葉 『ほしのかけら』は『サヨナラナミダ』の制作が終わって、2曲目と3曲目をどうするかという話から始まったんですけど、ちょうどその後ぐらいに新型コロナウイルスの流行が起こってしまい、深く考える時間がたくさんありました。『サヨナラナミダ』で初めて悲しみに向き合って歌を歌った時に、いろんな「悲しみ」があることに気づくことができました。

――「いろんな【悲しみ】」というのは……

幹葉 『サヨナラナミダ』で歌っているのは、悲しみの真っただ中にいて、光がない、前を向くことができない、動けない、そんな中での「静かな悲しみ」なんです。でも、この曲はそれとはまた別で。これは私がこの期間に感じたことなんですけど……「あの時、もっとこうしておけばよかった」という後悔であったり、どうしようもない運命に対して当たりたくなってしまうような、強く激しい気持ちの悲しみがあるなって。すでに『サヨナラナミダ』は完成していたので、それと対となるような、激しくゆさぶるような悲しみを曲に落とし込めたら面白いんじゃないかと思って、そこから「ほしのかけら』の制作に取りかかりました。

――『ほしのかけら』は、曲が先に完成したんですか。

幹葉 はい。そうですね。

――作曲はキタニタツヤさんが担当されていますが、どのように相談されていったんでしょうか。

寺西 『サヨナラナミダ』が【静】の悲しみを表現しているので、こっちは一転して音数も増やして、力強く「戦いにいこう」というイメージも含めてキタニさんに「攻めの曲」を依頼しました。

――レコーディングには、どのようなテンションで挑まれましたか。

幹葉 ボーカルとしては、この曲はこの曲で大変だなと思っていました。歌詞が詰まっていること、特にサビは息継ぎのポイントが難しかったりと、歌う面での難しさにぶち当たって。息継ぎのタイミングによって伝わり方が変わってくるので、歌い方には悩みました。歌のレコーディングにはアレンジャーのIf I(イフアイ)さんが立ち会ってくれたんですけど、「もっとこんなふうに」と言われたことがすぐには上手くできなかったこともあって、悔しい思いをしながら『ほしのかけら』に挑んでいきました。

――全体的に、すごく重厚感のある曲ですよね。

幹葉 はい。ロックなサウンドにも注目してもらいたいです。ここまでロックバンドなスピラ・スピカの楽曲を届けるのは、インディーズぶりと言ってもいいくらい。

ますだ うん。

寺西 ちょっとね、原点回帰みたいな感じだよね。

幹葉 でも、その当時よりも技術面も含めて成長した、ザ・ロックバンドなスピラ・スピカをお届けできているんじゃないかと思います。

――ありがとうございます。幹葉さんが書かれるスピラ・スピカさんの歌詞には「僕」という一人称が度々登場しますが、これはどのような意図があるのでしょうか。

幹葉 無意、識……!? 元々、『スノーマン』という名前で活動していたインディーズ時代では、テラくんが歌詞を書くことが多くて。

寺西 うん。

幹葉 その時から、「僕」が多かった……?

寺西 うん。めっちゃ「僕」って書いてた。性別や登場人物の性格とかを聞き手に委ねたくて「僕」にしていたんですけど。

幹葉 そういう歌詞を歌うことで、無意識のうちに引っ張られていたのかもしれないですね。でも、恋愛のバラードは「私」を選んでいたりします。

――歌われる際は、どのような気持ちでしたか。

幹葉 この曲では、意識をしなくても楽器隊の演奏に乗ることができました。もちろん、ベース・ギターもそうなんですが、結構ドラムが緊迫した雰囲気を作り出してくれているというか。

ますだ 特にサビで、緊迫感がすごく表現されていて。バスドラムの詰まってる感覚とか、迫って来るようなビート感があるんです。

幹葉 そんな楽器陣の演奏に身を委ねていたら自然と曲を表現できました。

――頼もしい楽器隊ですね。

幹葉 はい!!

――皆さんの中で、特に気に入っているフレーズはありますか?

幹葉 これはみんなと合う気がする!(笑)

ますだ うん(笑)

寺西 これねぇ(笑)

ますだ フレーズ……

幹葉 あっ、一致せんかな!? どうかな!?(笑)

一同 (無言で思案)……(笑)

寺西 音に関するところで言えば、大サビですね。

幹葉・ますだ ああ~!(笑)

寺西 大サビのところで、すごくドラムの音が重なってて。切羽詰まった感じで。ベースラインもオクターブ上のところでルート弾きしていて、ボーカルのメロディも上がっていってる。リフレインされるというか……そこの展開が、僕の中では「うわぁ、超展開すげー!」ってテンションがぶち上がるところです。

――超展開。幹葉さんはどうでしょう?

幹葉 カブるね、こりゃ!(笑)

――カブってますか!(笑)

幹葉 みんな一緒なのかな。大サビで、メロディがちょっと変わって上がっていくところが、多分ますだも一緒やね。

ますだ 一緒。

幹葉 メロディとベースと絡み合ってるっていうか。

ますだ 結構、ベースリフっていうくらいの勢いで弾いているので、相乗効果じゃないですけど、どんどん攻めていってる感じがすごいお気に入りです。

幹葉 上がっていくよな、どんどん心が。

ますだ はい!!

――満場一致で、皆さん同じところでしたね。

寺西 満場一致で!

幹葉 そうだったー!(笑)

◆『雪が降った日』
寺西「今まで戦ってきた記憶達と共にある曲です」

――シングルに収録することになった経緯をお聞かせください。

幹葉 リリースが12月ということで、クリスマスというか冬の曲を入れたいねって話をしている時に、「あっ、あの曲あるじゃーん♪」って(笑)

寺西 「あの曲あるじゃーん♪」(笑)

――こちらは、インディーズ時代の曲だったんですよね?

寺西 はい。インディーズ時代の人気曲です。

幹葉 リアレンジするくらい、お気に入りの曲よね!

寺西 うん。この曲は思い入れがすごいあります。

――思い入れというのは……?

寺西 インディーズ時代に大事な場面で、この曲を披露するということが多かったので。今まで戦ってきた記憶達と共にある曲です。聴いていると色々と思い出しますね。悔しい思い出もありますし……。

幹葉 このバンドで初めてワンマンライブをやった時も、セットリストはこれが一曲目で。SEを、テラくんがオルゴールバージョンで作ってくれたんです。

寺西 はい。頑張って作りました。

幹葉 なので、この曲は思い入れが大きい曲ですね。

――なくてはならない曲のうちの一つなんですね。

幹葉 はい。

――この曲は、どのようなコンセプトなんでしょうか。

寺西 朝起きて、バッと外の景色を見た時に、いつもとは違う真っ白な雪景色が広がっていたら、子どもも大人も理由なくテンションが上がっちゃうと思うんです!

幹葉 上がっちゃうね~!

寺西 「わあ、雪だー!」って、ワクワク高揚してる一瞬を曲にしたくて作り始めました。僕は歌詞を書く時に、そういう一瞬のことだけを書いたりするのでワンコーラスで終わりがちなんですけど、他の部分を幹葉と一緒に考えることで、また別の視点から物語が進んでいったりします。

幹葉 インディーズ時代の最後に出した『雪と星と僕ら』というアルバムの中に収録されている『Enemy spotted!!』という楽曲があるんですけど。その曲は巨大で狂暴な雪だるまと我々が戦う! っていう物語、ね?(笑)

寺西 はい(笑)

幹葉 その一瞬を、テラくんが熱く曲にしてくれていて、私もすごくお気に入りの曲なんです。『雪が降った日』は、『Enemy spotted!!』で戦って、心も体もクタクタになった雪だるまが、ある少女と出会って心を癒していく物語を自分達で作り出しました。音的には、クリスマスや雪のイメージをより加えたアレンジに変えて今回収録しています。『サヨナラナミダ』と『ほしのかけら』では悲しみを歌っていますが、この曲は疲れ果てた存在に寄り添う「優しい悲しさ」を歌っている曲なので、3曲目にぴったりだなって思っています。

――楽曲を聴いた際に、ケルト音楽の雰囲気を感じました。その点はいかがでしょうか。

寺西・ますだ あーー……!(頷く)

――作曲された際に、意識されていたんですか?

寺西 意識はしていなかったんですけど、当時はケルト音楽を結構聴いていた時期だったので、もしかしたらリズムや譜割りにそういう影響が出ているかもしれないですね。

――『ほしのかけら』には《夏の日》という単語が登場しますが、こちらの曲には冬の美しさが溢れているように感じます。皆さんはどの季節が一番お好きですか?

幹葉 これはねえ……!

寺西 「せーの」で言う?(笑)

幹葉 あっ、いいね!

――是非是非!

寺西 いくよ?

ますだ 言うで?

幹葉 はい!

寺西 せーの……

幹葉 夏! 寺西 冬。 ますだ 秋。

一同 お~!?(大笑)

寺西 『雪が降った日』が好きで。雪景色を見ながらとか、冬の日のドアを開けた時に冷たい空気が鼻にスッと入ってくる感じが曲とマッチしているなって感じています。すごく自画自賛しているところではあるんですけど……それゆえに、冬が好きですね。

幹葉 ますだ、秋って言った?

ますだ 秋ですね。

寺西 気候的に?

ますだ 気候的な意味と食べ物的な意味で。食欲の秋とも言いますし、なんでもおいしいので。

――幹葉さんは夏なんですね。

幹葉 私は、どの季節も好きなポイントがあるんですけど、寒いのが苦手なので夏で!

◆ワンマンライブの意気込み
幹葉「ライブは人生のご褒美やと思うくらい、私達、すごく大事にしている」

――12月11日に有観客、19日に配信でそれぞれ開催されるワンマンライブ『届け、エール!』の意気込みをお願いします。

寺西 ワンマンライブは11ヶ月ぶりなので、その分思いが溜まっているというか。『ロックマン』で言うところの、Bボタンを押しっぱなしにしている状態やと思うんですけれども。

ますだ (笑)

寺西 それは多分、僕らだけじゃなくてお客さんも同じ気持ちだと思うので。ライブを通じて”チャージショット”を撃ち合えたらと思います。

ますだ 僕は久々ということもあって、すごい緊張もあるんですけど……緊張を吹き飛ばすくらいに楽しんで、お客さんと戦えるくらいの熱いステージにしていきたいと思っています。

幹葉 寒いしね、冬。ライブであったまりたいな?

寺西 ね。

ますだ うんうん。

幹葉 元々はアルバムのリリースもあったので、6月に東京と大阪でワンマンを開催予定だったんですけど、それが残念ながら開催延期、そして中止になってしまって。本来ならチケットの払い戻しをすると思うんですけど、ファンの皆は中止が発表されるまで、「いつか必ず開催されるだろう」って信じて、ずっと大切にチケットを持っていてくれたんです。

――それは……胸に迫りますね。

幹葉 それがすごく嬉しかったです。私達、いつもは「わっ!」って元気でいるけど、さすがにライブができない状況になって落ち込んでしまって。でも、SNSを通して届けられるファンの皆の優しい言葉に救われていたので、ライブでは私達が感謝の気持ちを音にして、皆の想いの何倍も大きなパワーとエールをお届けできたらって思います。とにかくみんなで一緒に楽しみたい!

寺西 楽しませていただきます!

幹葉 ライブは人生のご褒美やと思うくらい、私達、すごく大事にしていることなんです。直接来てくださる方はもちろん、配信も決まったので。本当は、地方の皆に会いに行きたいんですけど、まずは東京から一歩ずつ始めていこうと思っています。

寺西・ますだ (頷く)

幹葉 配信ライブは、特別に楽しんでいただけるようなことを考えているので! 直接会えるのは先になるかもしれんけど、楽しみにしていてほしいです!

◆『サヨナラナミダ/ほしのかけら』のリリースを楽しみにしているファンの皆さんへメッセージをお願いします!

幹葉 私達、スピラ・スピカは皆を引っ張るとか背中を押す曲をよく歌っているんですが、今回、この期間があったから「ただただ寄り添う」ということもすごく大切なんだと思えました。今それぞれが、一人ずつ色んなところで色んなものと戦いながら頑張って生きていると思うので、そんな皆に、このスピラ・スピカのニューシングル『サヨナラナミダ/ほしのかけら』で、ただただ寄り添うことができたらいいなと思っています。リリースを楽しみにしていてほしいです。

寺西 ただ寄り添うだけで救われることもあると思うので、皆の色々な想いや苦悩、ネガティブな部分も「一人じゃないんだよ」って、分け合えたらと思っています。

ますだ 聴く人によって曲の解釈って変わっていくと思うんですけど、アニメを知っている人もそうでない人も共感できる楽曲になっていると思います。是非、色んな方に聴いていただきたい一枚です。