2024年4月6日(土)放送開始予定のTVアニメ『ザ・ファブル』の放送直前生放送「真黒組応接室」が2024年3月31日に放送された。ここではそのレポートをお届けしよう。


『ザ・ファブル』の原作は、南勝久により『ヤングマガジン』(講談社刊)で連載された同名漫画。累計発行部数2400万部。2019年と2021年には実写映画化、2021年より連載がスタートした『ザ・ファブル The second contact』も堂々の完結を迎えている。
凄腕の殺し屋「ファブル」が、「1年間誰も殺すな」というボスの指令を受け、一般人・佐藤明として暮らす物語だ。
登場人物のセリフの末尾に「──」が付くことが多いという特徴があり、ファンや各種記事によく引用されている。原作者によると、音を伸ばしているのではなく「間」の表現だという。


『ザ・ファブル』待望のTVアニメ化が発表されると、発表当日には瞬く間にX(旧Twitter)でトレンド1位を獲得するなど圧倒的な注目度の高さを示し、大きな反響を呼んだ。
興津和幸沢城みゆき花澤香菜大塚明夫津田健次郎、小村哲生、福島潤といった豪華キャストも解禁され、同作はさらに盛り上がりを見せる。
TVアニメ本編は2024年4月6日(土)24:55から日本テレビ系にて順次全国放送。放送終了後から、ディズニープラスで全話見放題独占配信となる。

今回、放送開始を前に、「真黒組応接室」と題した放送直前生放送が配信された。
ここではそのオフィシャルレポートをお届けしよう。


配信には主人公・佐藤明役の興津和幸、真黒組・黒塩遼役の岩崎諒太、真黒組・高橋勝也役の三野雄大の3人が登場。
オーディションを経て、昨年末に同作へのオファーを受けたという3人。興津は「びっくりしましたよ。まさかアニメ化するなんて」と当時の驚きを明かした。三野はオーディションでは黒塩の役を受けていたそうで「オファーを受けたときは、受けていない役だったので戸惑いました」と高橋役のオファーを受けた際の思い出を語った。
トークは作品のアクションシーンに移り、興津はアクションシーンの演技について「6秒でだいたい何かをヤるんですけど、佐藤は強すぎるんで、『うっ』とか『あっ』とか、勢いはいらないんです。
手塚プロさんがすげー頑張ってくれています」と『ザ・ファブル』ならではのポイントを明かした。また、ギャグパートを担当することの多い岩崎は「クロは唯一、佐藤がファブルであるということに気づいていますから、佐藤に対してのアプローチと、(舎弟である)高橋へのギャップがあります。表ではドスを効かせながら、(佐藤への)モノローグでは変わるので」とクロの二面性について話した。

期待が膨らむTVアニメ『ザ・ファブル』。2024年4月6日(土)の放送開始をお楽しみに。

>>>『ザ・ファブル』「真黒組応接室」のカットやメインビジュアルを見る(画像2点)

(C)南勝久・講談社/アニメ「ザ・ファブル」製作委員会

「真黒組応接室」放送直前生放送
実施日時:2024年3月31日(日)17:00~
登壇者:興津和幸、岩崎諒太、三野雄大
MC:しずる(KAƵMA、村上純)

登場人物の紹介コーナーでは、主要キャラクターの印象についてのトークに。

興津は佐藤明について「やりがいはすごくあります。よく分からない人じゃないですか。珍しい主人公像というか」と話し、原作に登場する台詞内の棒線についても触れ「最初読んだ時に自然に入ってきたんですよね、関西のノリというか。アニメは尺が決まっていますが、でも台本に線が入っていたら線のニュアンスは入れたいじゃないですか。そこはプロとして──」とアフレコ時のこだわりを明かした。

明のパートナーとして登場する佐藤洋子(CV:沢城みゆき)については岩崎が沢城の演技を絶賛。
「すごいですよ、沢城さんの洋子は。表裏がすごくて。聞かせていただいていて、演じ分けがめちゃめちゃ楽しいです」とアフレコ時のエピソードを披露。
そして洋子から洗礼を受けることになる高橋を演じた三野は「沢城さんの洋子がすさまじくて、ひっぱってもらっています」と話した。
興津は沢城との共演について「洋子と明は会話が噛み合わない。(沢城と)お互いつられないように、つられないようにと。
会話が成立しちゃうと面白くないので、その違和感を楽しんでいただきたいです」と違和感へのこだわりを明かした。
清水岬(CV:花澤香菜)については「周りの人間が大体泥臭いというか、ちょっと薄暗いイメージのキャラが多い中で、岬ちゃんが出てくると綺麗な空気になる印象がありますね」と興津。三野も「収録中でも、ひとりだけ清純な感じがするので、空気清浄機みたいな感じですね」、岩崎「ほんまに、めちゃめちゃいい人ですよね。最初に明を助けたのも岬ですから、ほっとけないですよね」と本作における岬の存在を表現。

さらに、興津は花澤の関西弁にも注目してほしいと話し「各地の関西人が集まって、全員のずれを調整しながら収録をやっています。関西弁にうるさい人はいっぱいいるんで、みんな自信もって言うんですけど──」と話し、三野が続けて「意外と方言指導が入ったりするんです」と関西出身の声優が多い収録現場でのこだわりも明かされた。

真黒組の若頭・海老原剛士(CV:大塚明夫)について、舎弟を演じる岩崎は「もうすごいですよ、迫力も貫禄も十分ですから」と 話し、三野も「高橋は怒られることが多いので、結構怖いです。映像から聞こえてくる(大塚の)声に迫力がありすぎて、テストの時とか結構『おー』となりましたね。明夫さんは本当に優しい人なんですが」と収録時の緊張感溢れる瞬間について話した。
そして、黒塩遼について岩崎は「真黒組の組員としてそういった一面も見せながら、明への憧れと空回り。このキャラクターは真面目なところとコメディが一番別れているのですが、自分に近いところもあって、そこはやりやすいところでもありました」とクロの表現の幅の広さについて話した。
対して、高橋勝也を演じた三野は、高橋とは「全然似てない」とし、「高橋はあまり深いところを知らないままこの世界に入って、これから知っていくみたいな段階で成長の幅は一番あるキャラ。成長していくところも楽しんでいただきたい」と話した。

番組では視聴者からの質問も紹介され、役作りにあたりチャレンジしたことについて聞かれた3人はそれぞれの役作りのエピソードを披露。
興津は実際に「お風呂に入った」というが、「寒かった、すぐ出てきました」とのことで「気になるじゃないですか。みなさんも是非試してみてください」と明になりきる方法を実践していたことを明かした。
また岩崎は「橋の上から飛んでみて──というね、イメージをしてみました」と話し、三野「そういった映像作品やゲーム、触れてこなかったものに触れてみました。また、歩いている時に眉間を寄せてみたり、細かいところですが」と役作りについてもこだわりを披露した。
好きな台詞について問われると、三野は「黒塩に対して『兄貴──』と言うところがあるんですが、本当にクロが馬鹿すぎて──それもあるし、舎弟としての心配もあるしという気持ちがこもった台詞になっているので注目して欲しいです。叫んでいて楽しかったです」と話し、興津は沢城演じる洋子のセリフをあげ、「洋子が男の子を手玉にとって遊ぶときに『おいで~』と言うのが最高! すごい楽しそうなの」と話し、岩崎は「『先生と呼ばせてください!』というところですね。心の声で『そうですよね、先生!』」と叫ぶシーンをあげた。

イベントの後半には原作者の南勝久氏からの「『ザ・ファブル』が好きな皆様と同じく、まもなく完成したアニメ版『ザ・ファブル』が 観れる事を僕も嬉しく思います。楽しい春になりますように──」というメッセージも紹介され、興津は「たのしみましょう!」と返した。

最後に、
三野「本当にあっという間で、楽しかったです。スタッフの皆さんも含めて温かい現場で、熱量のある作品になっていますので、僕も視聴者の皆さんと一緒に楽しみたいと思います」
岩崎「今日もこんなに盛り上がりました、アニメも個性的なキャラクターとすごいアクション、ギャグパートの絶妙な作品になっていますので、放送をお楽しみに!」
興津「楽しいおじさんたちと、綺麗なお姉さんたちが一生懸命作っている作品ですので、ぜひみなさんリアルタイムでご覧いただいて、『#アニメファブル』でポストしていただき、毎週トレンドに入るよう、プロの視聴者として、毎週楽しんでいただけたらと思います」 と締め、配信イベントは終了となった。

(C)南勝久・講談社/アニメ「ザ・ファブル」製作委員会