大豆イソフラボンは良い働きがある反面、過剰摂取は子宮内膜症や乳がんの発症と再発リスクを高めることが示唆されています。美容や健康意識の高い女性は、大豆製品を日頃からとり入れようと心がける人が多いですが、摂りすぎにも注意が必要。

ここでは大豆製品の1日の目安量をお伝えします。


大豆イソフラボンの働き

豆腐・納豆・味噌などの大豆製品に含まれる「大豆イソフラボン」は、ポリフェノールの一種。女性ホルモン(エストロゲン)と化学構造が類似しており、エストロゲンの働きをサポートしてくれます。

日本人は古くから大豆製品を主なタンパク質源としていることもあり、長寿の秘訣の一つは、他国に比べ大豆の摂取量が多いことだといわれています。また、大豆イソフラボンが持つ抗酸化力は、女性が美しく健康的に過ごすパワーに。美肌効果や更年期障害の緩和、更年期を迎えた女性に発症しやすい骨粗鬆症・乳がんなどの予防効果があることがわかっています。


大豆イソフラボンの過剰摂取が招く症状

イソフラボンの摂りすぎは、更年期障害のような「ほてり」症状をはじめ、子宮内膜症や乳がんの発症や再発リスクを高めることも示唆されています。特にサプリメントなどの過剰摂取には注意が必要です。


どれ位なら食べてOK?大豆製品の1日の上限量と目安量

2006年の食品安全委員会による報告では、大豆イソフラボンの安全な1日の摂取目安量の上限は1日70~75mg、そのうち、特定保健用食品やサプリメントなどからの摂取上限を30mgとしています。


大豆製品の大豆イソフラボン目安量

食品の種類大豆イソフラボン量 (mg)味噌汁1杯(味噌20g)9.9木綿豆腐 約1/3丁(100g)23絹ごし豆腐 約1/3丁(100g)21納豆1パック(50g)36.8きな粉 大さじ1杯(6g)16.0おから 1カップ(70g)7.4豆乳(200ml)49.6大豆水煮(50g)36.0乾燥大豆(50g)70.2

※ただし、原料大豆の種類や食品の製造方法などによって、含有量は異なります

上記を参照すると、毎日の食事で大豆イソフラボンは手軽にとり入れられそうですね。
なお、妊婦中に日常の食事に加えて、サプリメントなどから過剰に大豆イソフラボンのみを摂ることは、胎児の遺伝子に異常が生じる可能性があると懸念されています。

大豆イソフラボンは美容や健康をサポートする成分ですが、逆に摂りすぎは健康を害する恐れもあります。日頃の食事では、大豆製品と他の食材をバランスよくとり入れ、大豆イソフラボンのパワーを上手に利用していきましょう。