Suicaは、モバイルSuica(スマートフォン)と記名式のmy Suica(カード)があり、モバイル版は「モバイルSuicaアプリ」をダウンロードしてメールアドレスを登録すると全ての機能を利用することが可能になる。別途、JRE POINT WEBサイトで会員登録し、発行したSuica(モバイル/カード)を登録すると、SuicaとJRE POINTの連携が完了。JRE POINT交換番号を入力してマイナポイントに申し込み、そのSuicaにクレジットカードや現金で新規に1カ月間に計2万円分チャージすると、翌月中旬に6000ポイントが付与される。
マイナポイント5000円分とは別に、「マイナポイントはSuica で貯めよう!キャンペーン」特典として1000ポイントが付与されるので、マイナポイントによるポイント還元だけの決済サービスよりお得。JRE POINTは、1ポイント1円としてSuicaにチャージできるので、劣化なく、ほぼ現金相当の価値がある。既にJRE POINTに登録済みSuicaを保有しているなら、マイナポイントの選び先のおすすめNo.1はSuicaだ。
とはいえ、勤務先が移転し、Suica定期券からPASMO定期券に切り替えたため、今後Suicaは使う予定がないといった場合、「Suicaをマイナポイントに選ぶと損」と思うかもしれない。しかし、実はモバイルSuicaは楽天Edyと同じ「電子マネー」の扱いでAmazonギフト券の支払いに利用でき、Amazonギフト券チャージ以外にもモバイルSuica対応ECサイトの決済手段として活用可能だ。
例えば、いったん保有するモバイルSuicaの残高でAmazonギフト券にチャージして残高を0円とし、モバイルSuicaにチャージ上限の2万円を新規にチャージすると、モバイルSuicaにチャージしたクレジットカードのポイント・JRE POINT(マイナポイント)のポイント二重取りが可能となる。Amazonギフト券は「出前館」「ふるさとチョイス」などのAmazon Pay対応サイトの支払い方法として利用できるため、意外にも利用シーンは多い。
一方、いかにお得でもあっても、新規アプリのインストールや新規会員登録はやりたくない人にはセブン&アイグループの電子マネーnanacoをおすすめしたい。
nanacoはセブン-イレブンなどで有料でカード(nanacoカード)を発行でき、21年10月21日からAppleのウォレットサービス「Apple Pay」にも対応した。Apple Payから発行すると手数料はかからず、チャージもApple Pay登録済みの対象カードから簡単にできる。今後のメインはiPhoneなどで使えるApple Payのnanacoだろう。
マイナポイントは、マイナンバーカード活用サイト「マイナポータル」や「マイナポイント手続きスポット(セブン銀行ATMなど)」で申し込み後、クレジットカードや現金でnanaco(モバイル/カード)にチャージした後、チャージした日の2~3日後に「センター預り分」として付与される。
このポイント(センター預り分となっているnanacoポイント)は、セブン‐イレブンのレジやセブン銀行ATMなどで「残高確認」または「現金でチャージ」をすることで受け取ることができ、セブン‐イレブンやイトーヨーカドー、西武・そごうなどの対象店舗ならポイントを電子マネーに交換したい旨を伝えると交換してくれる。つまり、カード型nanacoを選べば、オンライン手続き一切なしにマイナポイントを獲得可能だ。
もちろんSuica同様、アプリ上で1ポイント1円として、nanacoポイントを電子マネーnanacoに交換することも可能。nanacoは、セブン‐イレブンで公共料金などの請求書の支払いに利用できるため(可否は払込票による)、いま2万円チャージし、nanacoポイント5000円ポイントをもらっておくと、来春の自動車税・軽自動車税の支払いに利用でき、実質的に5000円引きとなる。PayPayもマイナポイントとして付与されるPayPayボーナスで自動車税などの支払いが可能で、後々の活用法としてはnanaco同様、実用性は高い。
21年4月末までにマイナンバーカードの交付申請した人を対象とした現行のマイナポイント事業は、たった5000円相当とはいえ、極めてお得で、各社の工夫が際立つ施策だった。
また今後、三つの条件を全て満たすと1人につき最大2万円相当がもらえる「マイナポイント第2弾」が実施される。マイナンバーカードは、発行対象者の100%近くまで普及しないと意味をなさないので、今後も続々と打ち出されるであろうマイナンバーカード普及・利活用拡大策に注目だ。(BCN・嵯峨野 芙美)
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