【こっそりミームを教えます・122】 ネット上で生まれ、定着するミームには国の違いを表現したものも多い。今回は「韓国プリ」というミームを紹介しよう。
実は新しいタイプの「プリクラ」なのだが、なぜ注目されているのだろうか。そこには韓国と日本の違いが込められている。

●被写体の魅力を引き出す「盛らない」プリクラ
 「韓国プリ」とは「韓国風プリクラ」を短くした言葉だ。そもそもプリクラといえば1995年に日本で発祥した「プリント倶楽部」のことを指す。最近のプリクラは顔が小さくなったり、目が大きくなったりと「盛れる」ことで若い女子達から圧倒的な人気を獲得している。
 一方で「韓国プリ」は「盛らない」のが特徴だ。もともと「セルフ写真館」と呼ばれるサービスがSNSで話題を呼んでいた。「セルフ写真館」とはカメラマンのいない写真スタジオのことで、少し特別な写真を撮りたいカップルを中心に人気が出ていたという。
 「セルフ写真館」の撮影体験を機械に落とし込み、手軽にしたものが韓国プリクラなのだそう。被写体が元々持っている魅力を最大限に活かせることが魅力の一つ。また「盛らない」ことに加えて、自分が好きなタイミングでシャッターを押せるのも特徴のようだ。
 日本でも「韓国プリ」のブームが到来しつつあり、渋谷には韓国プリを展開する最大手ブランド「Photoism」が直営店をオープンさせている。
人気アイドルやバンドとのコラボを通じた同社のイベントも大盛況に。
 これからの若者の間では、プリクラといえば「韓国プリ」を指す時代が到来するかもしれない。流行に遅れないように、まずは渋谷を訪れて「盛らない」プリクラを体験してみてはいかがだろうか。(フリーライター・井原亘)
「韓国プリ」だけじゃない! 是非チェックしたいその他トレンドワード
・Vコラボ
・諏訪部順一
・リコリコ
・エドモンド笹木
■Profile
井原亘
元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている

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