【家電コンサルのお得な話・300】 2050年カーボンニュートラルの実現に向け、住宅の省エネ化を支援する「みらいエコ住宅2026事業」が創設された。これは国土交通省・経済産業省・環境省の3省が連携して実施する「住宅省エネ2026キャンペーン」の一環であり、新築住宅と既存住宅のリフォームを対象とした制度である。
以前、このコラムで新築住宅向け制度を整理したが、今回はリフォームを中心に見ていきたい。

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 同事業の「リフォーム」の対象となるのは、25年11月28日以降に着工したリフォーム工事。申請期間は予算上限に達するまで、遅くとも26年12月31日まで。なお、予約を含む交付申請(予約を含む)は6月末に受付開始予定。
 制度は一つの補助金ではなく、複数制度が連携して構成されている。高断熱窓を対象とする「先進的窓リノベ2026事業」、高効率給湯器を対象とする「給湯省エネ2026事業」、そして断熱改修や省エネ設備など幅広い改修を対象とする、みらいエコ住宅2026事業などが並行して実施されている(※1)。
 みらいエコ住宅2026事業のリフォームの要件を見ると、今年度の変更は、単なる名称変更ではなく、制度設計にも大きな違いが見られる。
 一つ目は、補助対象の考え方の違いである。25年の「子育てグリーン住宅支援事業」では、一定の改修メニューの組み合わせに応じて補助上限が設定されていた。一方、みらいエコ住宅2026事業では「要件化工事」や「トリガールーム(※2)」といった考え方が導入され、対象住宅の建築時期や改修内容に応じた省エネ基準によって補助上限が整理されている。
 二つ目は、補助上限額である。26年制度では、改修内容や住宅条件によって、1戸につき、補助上限が最大100万円(1991年までに新築した住宅の場合)となっている。
実際には40万または60万円となるケースが多そうだ。
 三つ目は、制度条件の整理である。26年制度では、「義務基準」「次世代省エネ基準」など、改修後の性能基準がより明確化された。また、トリガールームなどの新たな制度用語も導入され、対象条件や工事区分が細かく整理されている。
 なお、この制度は個人では申請できず、「みらいエコ住宅事業者」による申請が必要となる。そのため、制度利用を検討する場合は、対応可能な事業者かどうかの事前確認が重要である。今後のエネルギー価格動向を踏まえると、給湯器や断熱改修などを補助制度を活用しながら高効率化することは、光熱費負担の抑制という観点からも注目されることが予想される。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
※1……例えば、窓の断熱改修や高効率給湯器への交換に加え、みらいエコ住宅2026事業では、開口部や躯体の断熱改修、節水型トイレ、高断熱浴槽、バリアフリー改修、子育て対応改修なども対象となる。
※2……「トリガールーム」とは、「みらいエコ住宅2026事業」のリフォーム要件化工事を実施する中心となる居室を指す。外皮に面する開口部を有し、壁やドアで区切られた継続して使用する居室が対象となり、居間(リビング)、寝室、子ども部屋、キッチン、書斎などが例示されている。
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。
2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実践的内容から評価が高い。
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