2009年、ファッション誌『ニコラ』の専属モデルとしてスタート。
2013年に『ニコラ』を卒業した後は、女性誌『Seventeen』専属モデルとして活躍。
2012年には木曜ドラマ9『パパドル!』で女としてのキャリアもスタートさせ、今年話題になったドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』にも出演するなど、幅広い才能を見せる今注目の20歳・古畑星夏
主演を務める1月28日(土)公開の映画、『人狼ゲームラヴァーズ』に絡めて、彼女のパーソナルな部分に迫るインタビューを敢行!!
セブンティーンモデル・古畑星夏「やっぱり難しいですよ、嘘を隠...の画像はこちら >>
写真を拡大 クリックで写真を拡大戦慄のデスゲームに、今注目のセブンティーンモデルが臨む

今月末に公開が迫った、超人気シリーズ「人狼ゲーム」第5弾。桜庭ななみ土屋太鳳高月彩良小島梨里杏に続き初主演を飾る古畑星夏。名だたる先代たちにも負けないほど印象的な強い視線と長い黒髪の美しい彼女は、話すととても人懐っこい。何事も楽しむ彼女の演技の源とは? 新たな設定も加わった恐怖と戦慄の“惨殺デスゲーム”の中で、彼女は生きている!

セブンティーンモデル・古畑星夏「やっぱり難しいですよ、嘘を隠してしゃべるのは」
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――映画『人狼ゲーム ラヴァーズ』に出演が決まったときの心境を教えてください。

古畑星夏(以下古畑)うれしかったです。『人狼ゲーム』シリーズの主演女優さんたちは本当に演技の爆発力があったから、「私もこれをやるんだ…」と思うと不安でしたが、でも全然楽しみのほうが上でした。

――そもそも「人狼ゲーム」をやったことはありましたか?

古畑 なかったんですけど、みんなで顔合わせをするときに、キャスト全員でやりました。

――初めての「人狼ゲーム」、勝てましたか?

古畑 一応勝ちました! 後で考えると、そのときの役職(人狼/村人/予言者/用心棒/霊媒師など)は、映画の中で演じる役と一緒だったんです。私の選んだ人たちが生き残って勝てたのですごくうれしかったんですけど、やっぱりいろいろ考えなきゃいけないゲームだと思いましたね。夜になって殺されるのを待つのはすごいドキドキしたし、本当のことを言っているのに疑われたときに詰まっちゃたらアウトだし、普通に接していた人が人狼だったって分かると人間不信になる(笑)。でもみんなでお話ししながら進むので、いいコミュニケーションになりますし、演劇のワークショップみたいでもあるな~って思いました。

――古畑さんは、こういう心理戦は得意なほうですか?

古畑 いや得意じゃないですね!(全力で否定)やっぱり難しいですよ、嘘を隠してしゃべるのは…。多分、すぐに死んじゃうなって思いました(笑)。でも、私の演じる蘭子ちゃんは私とは比べ物にならないくらい強い子なんです。すごく家族思いな面があって、お父さんの借金を返してあげたいから人狼ゲームに参加したってところは、私も家族と仲がいいからちょっと似てるかな~とは思うんですけど(笑)。弱音を吐いたり、涙を流したりもしながら、それでも蘭子ちゃんは最後まで目を背けずに自分の意志を貫き通して戦っていく。なかなかできないことができる、本当にかっこいい女性だと思います。

――演じているときの古畑さんの目つきもすごくかっこよかったです。もし本当に、ガチで蘭子ちゃんと同じ状況になったらどうします?

古畑 絶対無理、生き残れない!(笑) …でも本当にこういう状況になったら、真剣に、生きることだけ考えて、すっごい作戦練りますね。自信はないけど、蘭子ちゃんの強さに近づけたらいいなと思います。今回はこれまでの『人狼ゲーム』シリーズと違って、負けても自動的に死なないから、自分たちで殺さなくちゃいけないんですよ。そうしないと全員死ぬって言われても、私は絶対に殺せないし、今まで一緒に頑張ってきた相手を裏切るとかも無理。その前に、優しくされたら自分の秘密とかすぐポロって言っちゃうタイプだから、すぐ負けちゃいますね(笑)。

だから本当に、いろんな面で、すごいなと思いました。

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――そんな極限状態を演じる上で、綾部真弥監督の演出はいかがでしたか?

古畑 今までの私は、演技に自分自身の経験を反映して乗り切ってきたんですけど、さすがに人を殺した経験はなくって(笑)。本当にどうやればいいのか分からなくなって監督に相談したら、「今は答え出さないでたくさん悩んできて」って言われたんです。答え合わせができない状況が不安だったんですけど、でも実際にそのシーンをやってみると、その瞬間でしか味わえないような感情がリアルタイムで生まれてきて…、それがこのサバイバルゲームの中で本当に“リアル”だなって思いました。多分それを引き出すのが狙いだったんじゃないかなって、監督にはすごく感謝しています。

――もしかして、自分の感情が勝手に動くみたいな状態に?

古畑 というより、私たち自身の感情を、監督がすごく優先してくれた感じですね。撮影中、自然に涙が出ちゃったときに「本当に出ちゃったものはしょうがないから、後のセリフを変えようか。決めていいよ」っておっしゃってくださるような。もちろん、物語の進行に重要なト書きは変えませんが、それ以外の感情表現は「今こうだから気持ちはこうだよね」などの指示が一切なく、自由にやらせてくださいました。

――そんな神経を削るような撮影の中で、オンオフの切り替えはどうされていたんですか?

古畑 一週間泊まり込みで撮影したんですけど、キャスト同士が本当に仲良くなったんです。次の日も朝早いと分かっていながら、みんな大広間で遅くまでしゃべってしまったこともあるくらい…。でも、投票の部屋に入ったり、殺し合いのシーンになったりすると、別に誰かが「静かにしろよ」とか言うわけではなく、ベストなチームワークの中で自然に空気を作り上げられたから、オンオフの切り替えはすごくやりやすかったですね。

それでいて、長回しがうまく撮り終わってモニターでチェックしてOKもらったら、みんなで「わー!」「すごいよかったねっ」って拍手やハイタッチをして戻るような感じでした。

――何だか、すごくいい環境ですね。いい意味で合宿みたいな…。

古畑 はい、男女関係なく歩み寄って、そういう環境にしてくれたみんなに感謝しています。演技の面でも、お互いに高め合いながら撮影できたから、日が経つほどにいいものがいっぱい作れたなって。毎日朝早かったけど、つらいというより楽しかった印象が強いんですよ。シリアスなシーンが続いたけど、ご飯や休憩時間が唯一の癒やしの場になっていて…、最初は年齢も経歴もバラバラでどうなるのかなと思ったんですけど、作品が終わってからプライベートでも会っているくらい楽しめたので、このキャストで本当によかったなって思います。

――古畑さん自身はもともとそういう集団行動や人付き合いが得意なほうですか?

古畑 や、そうでもないんです。人と話すこと自体は全然大丈夫なんですけど、作品終わってからプライベートで会うとかは初めてくらい珍しいことで…。そういうふうに仲良くなれたからこそ、つかみ合ったりぶつかったり激しいシーンも構えすぎず、心許しながらできたんじゃないかなって思います。

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――仕上がった作品を観た感想はいかがでしたか?

古畑 本当に内容が濃すぎて、自分が出てるのに、観ていてちょっと泣きそうになっちゃいました。シリーズものとして見ても、初めて裏設定が明かされたり、登場人物の秘密が暴かれたり…と、新しい要素がいっぱいあって、私たちなりの『人狼ゲーム』を作れたんじゃないかなと。

でもその一方で、自分の表情のつながりとか、このときはもうちょっとこうしておいたらもっと面白くなったんじゃないかなとか、いろいろ反省と発見もありました。もともとストーリー順に撮影しているわけじゃないから、そこは考えて演じていたつもりだったんですけど、やっぱり、まだまだですね!

――蘭子たちは普通の高校生でありながらすごい殺伐とした状況に巻き込まれましたが、古畑さんご自身の高校生活はどんな感じでしたか?

古畑 すごい楽しかったですね! 男女関係なくすごく仲の良いクラスだったので、放課後学校終わったらみんなでどっか遊びに行ったり、甘いもの食べに行ったり、「ファミレスにも行って勉強しよう」って言いながら結局しないで終わったりとか…(笑)。本当に何か、すっっっごい楽しかったです、毎日充実していて、悩み事も少なかった気がしますね。

――何かに夢中になってハマったようなことは?

古畑 えー、何かあるかな~。…あ、高校の購買で売ってる唐揚げを食べることにすっごいハマっていました! それがもう、すごい人気なのに1日に何個かしか売ってないんですよ!!(興奮)で、私たちは3年生なのに、その購買から一番離れている教室だったから、いかに早く授業を終わらせて唐揚げを取りに行くかっていうのをすっごい考えていました(笑)。楽しかったです、本当に。

――すごい無邪気なエピソードですね! そんな古畑さんがデビューした経緯を、あらためて教えてください!

古畑 実は最初はこのお事にあんまり興味なかったんです。でも中学生のとき、雑誌のモデルに応募しようよって友達にすごい誘われたから、「まぁいっかな~」みたいな軽い気持ちで書類を送ったんです。で、友達に報告したら「応募するのやめちゃった!」って言われて(笑)。結局私だけ勝手に送って受かっちゃったんですけど、モデルをやっているうちにだんだん「あ、これもありだな」と楽しくなってきたんです。

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――いつ頃から演技に目覚めたんですか?

古畑 その後、事務所に入ってレッスンに“行かされる”ようになってからですね(笑)。そのときは全然好きじゃなかったし、人前で自分と違った人物を演じるのは本当に恥ずかったんですけど、レッスン中に相手の女の子とビビッと来るような感じがあって、それがすごい「あ、楽しい!」ってなったんです。

多分、演技をやっている人たちがよく「楽しい」って言うのって、こういうことなんじゃないかなと思って、そこからこういう感じをもう一回味わいたいな、女優やってみようかなと思ったのがきっかけです。

――レッスンでそこまでたどり着けたんですね。

古畑 そう…ですね、作品に入って思う人もいるみたいだから、みんなバラバラなんでしょうね…。でもやっぱり、そうして考えてみても今回の『人狼ゲーム』にはそういう瞬間がいっぱいあったんですよ。だからものすごく面白かったんだと思います。何か相手役の人が、私の感情を引っ張っていってくれるっていう…本当に楽しくて、それがありがたかったです。そういう瞬間がたくさんあったので、いい体験、いい作品になったんじゃないかなって思います。

――やっぱりお芝居って面白いんだなって、聞いていてワクワクしちゃいます。お仕事も忙しくなってきていると思いますが、オフの日はどんな過ごし方を?

古畑 たまに撮影が早く終わって、その後何か出かけるのとかめんどくさいなと思うときは、家に帰って映画を見ています。…でも、今は何だか家にいるとウズウズしちゃって。以前は家の中でゴロゴロするのが好きだったんですけど、せっかく1日休みなのに家で1日缶詰状態で過ごすのはもったいないなと思うようになりました。だからとりあえず1人で買い物に行って、やりたいことは済ませて、夜は友達とご飯行くようにしていて…、結構アクティブに遊ぶことが多いです。

――いいですね! 普段どんな映画を観に行くことが多いですか?

古畑 私、ちっちゃいときから『チャーリーズ・エンジェル』とか、そういう女の子たちが戦ったり活躍したりする映画がすごく好きだったんです。だからほんと、今回の映画は「生きていくのはすごい厳しいことだな…」って感じるような重さやエグさが違いますけど(笑)、ちょっとそういう女の子になれたかなって思ってうれしかったですね。今後は『バイオハザード』シリーズみたいなアクションにも挑戦できたらいいなと思います。

――では、最後にあらためて『人狼ゲーム ラヴァーズ』のPRをお願い致します!

古畑 純粋に“どうやって生きて帰るか”がテーマだった今までの『人狼ゲーム』に、登場人物の過去や1人ひとりに秘められた想い、さらに運営側の思惑が加わって、皆さんの想像もつかないようなストーリーになっています。最終的に自殺の道を選んでしまうようないじめや虐待、仕事や人間関係の問題は世の中にたくさんあるけど、絶対目を背けちゃいけないし、絶対死んじゃいけないよねってことを『人狼ゲーム』を通して伝えられたらいいなって監督やキャストのみんなと話し合いながら作りました。人間の欲望とかそういうのもきれいにありのまま描き出している作品なのでに、これを見て生き抜く活力を出してもらえればいいかなって思います。

 

Profile
古畑星夏(ふるはたせいか)

1996年7月8日、東京都生まれ。20歳。13歳でファッション雑誌『ニコラ』のモデルオーディションでグランプリを獲得し、トップニコモとして活躍。2013年の卒業後は『Seventeen』の専属モデルとなり、『めざましテレビ』のイマドキガールとしても活動した。女優としてフジテレビ系『ラーメン大好き小泉さん』シリーズ(2015年~)や『痛快TV スカッとジャパン』などに出演するほか、日本テレビ系『Going!Sports&News』の日曜日お天気キャスターとしても活躍中。2017年は1月28日公開の映画『人狼ゲーム ラヴァーズ』の高野蘭子役で初主演を飾るほか、『咲-Saki-』『一週間フレンズ。』も2月に公開予定。夏にも出演映画の公開が2本ほど控えている。

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