【インタビューを読む前に、予備知識としてまずは以下をチェック!】
人狼ゲームとは…
1930年頃、ヨーロッパでプレイされていた伝統的ゲームを発展させた心理ゲームとその亜種の総称。協力しあいながら“人狼”と呼ばれる正体を隠した少数人を見つけ出し処刑する“村人”と、多数の”村人”たちを騙し、その皆殺しを狙う“人狼”との命をかけた究極の頭脳ゲームである。
<ルール>
[1]構成は、人狼1人、予言者1人、用心棒1人、狂人7人。
[2]毎晩8時にロビーに集まり任意の相手に投票。最多票を集めた者を、所定の武器を使って処刑。
[3]該当者が複数いた場合、それ以外の者による決選投票を行う。それでも票が割れた場合その夜は処刑中止。
[4]人狼は深夜0時から2時までの間に誰かひとりの部屋を訪れ、所定の武器を使って相手を殺害する。
[5]ルールに違反した場合は首輪によって処刑。
[6]狂人は村人側としてカウントされるが、人狼が勝利した場合に勝利。
<構成 プレイヤー>
◇人狼(1人)
毎晩、一人だけ村人を殺すことができ、村人を全滅させるのが目的。
◇予言者(1人)
村人側。毎晩一人選び、その人物が人狼側か村人側かわかる。
◇用心棒(1人)
村人側。毎晩一人選び、その人物が人狼に襲われた場合、護れる。
◇狂人(7人)
村人側。だが、ゲーム終了後、人狼が勝利した場合に勝利。
それでは、主演を務める浅川梨奈さんのインタビューをどうぞ

——今回の『人狼ゲーム マッドランド』で、浅川梨奈さんは長編映画初主演ですね、おめでとうございます! まずは、この映画『人狼ゲーム』シリーズをまだ観たことがない・知らないという読者のために、どんな作品なのかをご説明頂けますか?
浅川梨奈「今までに5作品作られてきたシリーズで、私が主演を務めさせて頂きます『人狼ゲーム マッドランド』がその第6弾。高校生たちがリアル人狼ゲームに参加させられてしまい、そこで生き残りを懸けたバトルを繰り広げていくというのが基本設定です。人間の嫌な部分や生き残るための必死さなどがリアルに描かれており、まるでドキュメンタリーのような仕上がりの作品になっています。」
——隔離された空間と極限状態の中で、殺戮ゲームが繰り広げられていくというワケですね。今回、浅川梨奈さんが演じた主人公・小池 萌はどういった役なんですか?
浅川梨奈 「劇中では明確に語られていませんが、生きることに興味がなく、刺激を求めて自ら人狼ゲームにプレイヤーとして参加したという女の子です。そんな彼女が同じく参加プレイヤーの1人である(佐藤)彩乃(※演じるのは松永有紗)と出会ったことで、生きることへの執着心が生まれ、どんどん強く変わっていきます。」

——確かに冒頭で参加メンバーが揃ったシーンでも、萌の目には生気が感じられませんでした。
浅川梨奈 「そうです! 過去のシリーズでは、目覚めたら知らない場所に連れて来られていて「えっ、何なのコレ!?」って状態から始まっていましたが、今回はそこに到着するまでにバンに揺られているシーンがあり、ここでも萌が自ら進んで参加しているというのを匂わせているのかなぁと。」
——なるほど。
浅川梨奈 「そうですね……ネタバレにならない程度でどこまで話せるかわからないんですけど、今回の大きなポイントが“狂人村”であるということ。通常のルールなら、多数派である村人が生き残るために協力し合って人狼を見つけ出すんですが、今回は人狼を守らなければ多数派の狂人が負けてしまうため、みんな必死に人狼を守ろうとします。そんな中で、用心棒と預言者(演じるのは???)は人狼を見つけなければいけず……あ~、これネタバレにならないように説明するのは難しいですね(苦笑)。う~ん……。」

——では少し質問を変えましょうか。この用心棒という役割を演じるのは難しかったですか?
浅川梨奈 「今回のルールでは、“用心棒が誰を守るのか?”がすごく重要になってくるので、最初に守った相手と自分の関係性がどのように変わっていくのかっていうのは、すごく考えましたね。自ら人狼ゲームに参加したとはいっても、最初はやっぱり不安や恐怖などがあるハズですし、そこから誰かを守るごとに核心に近づき、変化していく心情をどう表現するかを意識して演じました。」

——殺戮ゲームなんていうシチュエーションも初でしょうし、今までの出演作品と今回では役作りのアプローチもまた違ったのでは?
浅川梨奈 「そうですね。この作品はすごく学ぶことが多くて、特に役作りの面では、監督と色んな話をしながら、少しずつ自分の中に(役を)落とし込んでいくという今までとは全く違った方法を学びました。脚本も私自身に近い感じで書かれていましたし、監督も素に近い状態を引き出してくださっていましたが、だからといって“萌=自分”になってはいけないなと思っていたので、その表現の仕方として、目線やクセなどで彼女らしさを出すようにはしていました。」
——目線ですか?
浅川梨奈 「最初は生きることに対して希望を持っておらず、虚ろな目をしていたのが、ストーリーが進み、様々な出来事を受け入れることで徐々に変わっていく。そこを表現しようと意識しました。」

——なるほど、主人公の成長を目で表現したと。この殺戮ゲームをサバイブしていく主人公・小池 萌を演じて、本作では観客にどんなメッセージを伝えようとしているのだと感じましたか?
浅川梨奈 「人狼ゲームという作品は一言でいうと“殺し合いの映画”じゃないですか? でも登場人物たちだって、他人を殺したいわけではないんです。でも自分が生き残るためには騙し合い、殺し合わなければいけない。
——確かに投票シーン(※劇中では毎晩、誰が処刑されるかを決める投票が行われる)でのプレイヤーたちの表情やリアクションは迫真の演技でした。
浅川梨奈 「リハーサルだと実際に血は出ないので、みんなガチで驚いていますからね(笑)。あるシーンなんか私も本気で腰を抜かしちゃって、しばらく動けなかったですもん! みんな本気で演じていて、もう演技を通り越して真剣(マジ)でしたね。恐怖のあまり本当に泣いちゃっている子もいたりで、撮影現場もすごい空気感でした。」
——他にも現場での裏話や撮影エピソードがあれば教えてください!
浅川梨奈 「キャストがみんな同世代だったので、演技には集中しながらも現場はメッチャ面白かったです♪ 庄司蒼空役の佐奈(宏紀)くんが登場する、ある緊迫したシーンでよく見ると靴が脱げちゃってて、それをさり気なく履き直してるなんてのもあったりで(笑)」


——それがどのシーンだったのかは劇場にて要チェック。浅川梨奈さん自身はそういったNGは出さなかったんですか?
浅川梨奈 「彩乃役の松永有紗ちゃんとのシーンで、本当なら「標的」と言わなきゃいけない台詞を「強敵」と言っちゃったりというのはありました(笑)。もちろん、完成版はアフレコでちゃんと直してくださっていたのでご安心ください! あとは緊張しちゃって変なイントネーションになったりとか(笑)」
——色々ありつつも楽しい現場だったのが伝わりました(笑)。撮影期間って長かったんですか?
浅川梨奈 「もう一週間泊まり込みで、私は1人部屋が怖かったので有紗ちゃんと2人部屋に泊まっていたんですが、そこが何故かベッドとベッドの間に仕切りがある不思議な作りで。なので、2人ともお互いの姿が見えないのが不安で、床に座ってキャリーバッグをテーブル代わりにしてお弁当を食べたりしていました(笑)」

——話を聞いている分には、殺戮ゲームの撮影の割には楽しそうですね。
浅川梨奈 「すごいハードだったし、実際精神的にも追い込まれる部分がたくさんあったんですけど、その合間合間にキャスト同士でワイワイやれたので、とても楽しかったです♪」
——今回の作品で、自分の中で初挑戦だったことは?
浅川梨奈 「そうですね~主演ということはもちろん、とにかく初挑戦のことばっかりでした! 台本の1ページ目に登場人物の名前が並ぶ中、“浅川梨奈梨奈”と1ページを使って書かれていたのを見た瞬間は、鳥肌が止まらなかったし、完成した試写を観た際には「あっ、私メッチャ映ってる!」って思ったし(笑)。喋っていないシーンでも無言の表情や演技を撮ってもらっていることも多くって、それも新たな経験でした。私の場合、主演とはいえ他のキャスト陣に比べて演技経験が少なかったので、もっともっと勉強しなきゃいけないと感じたし、日々勉強をさせてもらいながら撮影に挑んでいたという感じでしたね。」
——女優・浅川梨奈にとって今後の大きな糧となる作品になったと。
浅川梨奈 「そうですね。この映画の後に出演させてもらった作品があるんですが、役作りもそうですし、お芝居に対する想いそのものが、人狼ゲームに出演する前と今ではガラッと変わっているのを感じました。」

——それはどのように?
浅川梨奈 「今までの経験を生かして演技をすることがすごく楽しくなりましたね。本当に自分にとって大事な作品になったなと思っています。」
——このシリーズは“本格派女優の登竜門”なんて言われていますし、浅川さんもここからさらに成長していくことでしょうね。
浅川梨奈 「そうですね~歴代の皆さんがすごい女優さんばっかりなので、私も負けずに頑張りたいと思います!」

——映画のインタビューは以上です、ありがとうございました! ところで、これからの季節、ワクワクする夏になっていくんですが、男の子にしてほしいファッションについて訊きたいです。いちお、ファッション誌なので!!
浅川梨奈 「お~! いいんですか!? この“アイドル界で1番ファッションセンスがない”と言われている私が選んでしまって(苦笑)」
——(浅川梨奈さんの前に、スナップの写真を広げながら)ひとつ、よろしくお願いします!

浅川梨奈 「暑いですけど、ジャケットスタイルが好きです。足元をスニーカーでラフに仕上げたカジュアルなジャケパンも好きだし、カッチリきれい目も大人っぽくて素敵ですね。やはり清潔感があるのが大前提♡ 色はあまり使わずモノトーンでシンプルな方が好みかな。トップスは半袖よりも長袖派。シャツの袖をまくる仕草とかもイイですよね♪」
——全体的に大人っぽいキレイめファッションがお好みのようですね。
浅川梨奈 「でも昔は、ホストみたいにつま先がトンガったシューズの人が好きって言っていた時期もあって、「十字架を背負っていてほしい」とか訳の分からないことを言ってました(苦笑)。これは今でもメンバーにネタにされてて(笑)。」
——黒歴史ですね。ちなみに季節は夏真っ盛りですし、ショートパンツとかはどうですか?
浅川梨奈 「イヤですね……なんか……う~ん、ヤダ。」

——それは、ムダ毛が理由?
浅川梨奈 「どうなんだろう? 元々、あんまり男性には肌を露出してほしくないというのはあって、ショートパンツも運動やスポーツをする時ならアリですよ。
——それはショートパンツ以前の問題な気がしますが……では、ヘアスタイルの好みは?
浅川梨奈 「ちょっと長めの外ハネで……あっ、ダメだぁ~結局ホストみたいになっちゃう(苦笑)。外ハネは少女マンガが好きなので、その影響だと思います。」

——それこそ、浅川梨奈さん主演のTVドラマ『ファイブ』(フジテレビ系 毎週月曜日26:40~)に登場する男の子みたいな感じですね。
浅川梨奈 「『ファイブ』はもう10割外ハネですからね!」
——まとめますと、ファッションもヘアスタイルもともに“清潔感”が重要ということですね。
浅川梨奈 「そう! それそれ! 結果それ!」
——ありがとうございます! では、読者のメッセージをお願いします。
浅川梨奈 「『人狼ゲーム マッドランド』が、いよいよ7月15日(土)に公開されます! 今回は“狂人村”という今までのシリーズとは一味違ったルールになっており、人狼ゲームファンの方、初めてご覧いただく方、その両方に楽しんでもらえる作品になっていますし、まさかまさかの展開にドキドキして観ていただけたら嬉しいです。ぜひ劇場に足を運んでみてください。よろしくお願いします!」
