コンビニエンスストアの3強の一角を担う「ファミリーマート」。現在、国内に1万6000店舗以上(2019年8月末日現在)も展開している巨大コンビニチェーンである。

 ファミマは10月以降600店舗以上で営業時間短縮実験の実施を発表するなど、働き方改革はコンビニチェーンにも大きな影響を与えており、コンビニの脱24時間営業の流れが徐々に広がっている。そんな昨今だが、忙しいビジネスパーソンのなかには、ファミマのお弁当などの食品類で胃袋を満たし、日々の業務に邁進しているという方も少なくないだろう。

 そこで今回は、「この秋、買うべきファミマの食品」として、「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が5品を厳選。この記事を参考とすれば、食欲の秋に我々ビジネスパーソンの心と胃袋を満たしてくれるファミマのフードメニューが見つかるはずだ。

【この秋、買うべきファミマの食品5選】

ゆず香る 塩まぜそば/498円(税込、以下同)

 黒胡椒が効いた塩ダレに、太めの麺がうまくからんで秋らしい味わいの「ゆず香る塩まぜそば」。全粒粉入りの中華麺に青ねぎ、生玉ねぎ、味付メンマ、味付豚肉、ゆず皮といった具材が入っており、特にメンマの食感がしっかりコリコリとしていて名バイプレイヤー的な役割を果たしている。

甘辛く味付けされた豚肉がとても美味なので、欲を言えばもう少し量が増えるとうれしいところだが、それでも満足である。

 麺量は320gとたっぷりサイズのため、最後まで食べると味に飽きるのではないかという懸念もあったが、生玉ねぎや青ねぎ、ゆずなどの薬味のおかげで最後まで美味しくいただくことができた。

 容器の底にタレが溜まっており、そのまま食べると味がほとんどしないのでよくかき混ぜて食べるよう注意してほしいが、コンビニ麺でここまでのクオリティに仕上げてきた企業努力には、素直に拍手を送りたい。

極旨 黒豚まん/198円

 鹿児島県産黒豚を100%と淡路島産玉ねぎを100%使用した「極旨 黒豚まん」、納得の味わいである。黒豚は柔らかく、通常の肉まんにたまに見られるような硬い肉の塊や、肉の臭みがまったくないのだ。また、淡路島産の玉ねぎと合わさった自然な甘みが感じられたのもポイントだ。

 ファミマのノーマルの肉まん(「熟成生地の本格肉まん」)は130円で、その価格差は約70円だが、周りの生地部分も厚めのフワフワでノーマルの肉まんよりボリュームたっぷりなので、この差額を払うだけの価値は充分にあるだろう。

 余談だが、2019年度のファミリーマートの中華まんはこの他にも「キーマカレーまん」(130円)や「北海道小豆のこしあんまん ごま風味」(120円)、「北海道小豆のつぶあんまん」(120円)と、原材料の産地にもこだわりの見られる豊富なラインナップのため、興味のある方はぜひ食べてみていただきたい。

安納芋のクレープ/298円

 秋の季節感満載な「安納芋のクレープ」は、その名の通り安納芋のペーストが乗っており、さらに安納芋クリームとホイップクリーム、スポンジケーキが、厚めのモチモチのクレープ生地で包まれている逸品。

 芋あんということで、甘過ぎはしないかとの心配が頭をよぎる方もいるかもしれないが、ペースト状の芋あんの風味は、良い意味で“ほとんど芋そのもの”なので意外とあっさり。スイートポテトがそのまま乗っていると言えばわかりやすいだろうか、コンビニながらも高級感の漂うデザートである。

 芋や栗など秋の味覚のデザートが増えているが、安納芋を使用したコンビニスイーツは今のところあまり外れナシといった印象だ。

梅と蒸し鶏のとろーり豆腐/338円

 とろっとろの豆腐に梅と蒸し鶏、きゅうり、わかめといった具材が乗った「梅と蒸し鶏のとろーり豆腐」。最大のおすすめポイントは、とろとろとした食感としっかりした香りが特徴的な、北海道産大豆を使用した豆乳でつくった豆腐だろう。パックで売られている豆腐とは一味違った食感と味わいを堪能できるのである。

 豆腐に醤油をかけると味が強すぎると感じる人もいるだろうが、こちらはかつお節の出汁と昆布の旨みが効いたタレとなっており、あっさりまろやか。具材の味を引き立てるようなベストな存在感を保っているのだ。

 蒸し鶏もしっとりとしていて、豆腐との相性は抜群。

豆腐なのでこれ単体で一食分の満足感が得られるというわけではないが、蒸し鶏などのトッピングのおかげで意外と腹持ちはいい。それでいて137キロカロリーと低カロリーなのもうれしいところ。コンビニ食は栄養が偏りがちになるので、いつもの弁当などにプラスで添える一品として最適だろう。

ヨーグルトドリンク バナナ/128円

 ブルーベリーやストロベリーのヨーグルトドリンクはコンビニでもよく目にするが、この「ヨーグルトドリンク バナナ」のようなバナナベースのものはあまり多くはない。バナナの果肉感がほどよく、飲むことの邪魔にはならない程度だが、確かな存在を感じられるのである。

 タピオカブームに続き、バナナ系ドリンクがちょっとしたブームを巻き起こしている今日この頃。

バナナは美味しいだけでなく食物繊維やビタミンCなどの栄養価も高いので、まずはこの「ヨーグルトドリンク バナナ」で、バナナ系ドリンクを試してみるのもいいだろう。

 ――食欲の秋ということもあり、ファミマでは季節を感じられる魅力的なフードメニューを続々と新発売している。コンビニの商品は入れ替わりも早いので、今回紹介したなかで気になる商品があった方は、早めに購入して実食してみることをおすすめする。

(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)