東京国税局から“所得隠し”と“申告漏れ”を指摘されたお笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実。10月23日に謝罪会見を開いたものの、徳井への批判は高まる一方のようだ。
報道内容によると、徳井の個人会社「チューリップ」は2012年から15年まで、私的な旅行代や洋服代などの支出を会社経費として計上していたという。しかし、東京国税局は経費と認めず、約2000万円の所得隠しと判断した。また、16年から18年まで所得の申告を一切行っておらず、約1億円の申告漏れを指摘されることになった。追徴税額は約3400万円で、徳井はすでに納税、修正申告を済ませたという。
23日に開かれた記者会見で、徳井は「ちゃんと税金を収めていらっしゃる国民のみなさま方に対して多大なるご迷惑をおかけして、それから多大なる不快感を与えてしまったことを本当に申し訳なく思っております。本当にすいませんでした」と謝罪した。自身の怠慢を“想像を絶するだらしなさ・ルーズさ”と表現した上で、「やりますやりますと言っていたのが1日延び、1週間延び、1カ月延びっていう状態で3年たってしまった」と語っている。
所得隠し・申告漏れが発覚して以降、徳井に対する批判が続出している。インターネット上には、「旅行に行く時間はあるのに税務申告は査察が入るまですっとぼけていたとなると、悪質性が相当高いと思う」「個人事業主かつ高所得者で納税意識が低いなんてとんでもない話」「うっかりしてましたで済まされる話じゃなく、もはや意図的とも感じる怠慢ぶりですね」といった厳しい意見が相次いだ。
また、今回の報道で、タレントで野球解説者の板東英二を思い出す人も多いようだ。板東は12年に名古屋国税局から個人事務所の申告漏れ(約7500万円)を指摘され、うち約5000万円が所得隠しと判断されている。問題の発覚後、板東は当時のレギュラー番組をすべて降板し、芸能活動休止に追い込まれるなど、多方面に大きな影響を及ぼした。
また、18年7月には、人気グループ「EXILE」の所属事務所「LDH JAPAN」が東京国税局から約3億円の申告漏れを指摘されていたことが判明した。「産経ニュース」によると、接待飲食費の一部について経費としては認められない上限額を超える分を計上していたという。同社は「国税当局との見解の相違があった」とし、「所得隠しのような意図的な行為は一切なく、国税当局からそのような指摘もなかった」とコメントしている。
波紋を広げている徳井の所得隠し・申告漏れ問題。すでに出演CMの差し替えなど仕事への影響が出ているが、所属事務所の吉本興業は徳井の謹慎について「全然ない」と否定しており、その対応についても「ほぼ確信犯で常習犯が濃厚なのに甘すぎる」「吉本は膿を全部出すべき。闇はまだまだ深そう」と批判が集中している。この問題は、これからどのような展開を見せるのだろうか。
(文=編集部)