常盤貴子が主演を務める連続テレビドラマ『グッドワイフ』(TBS系)の第6話が2月17日に放送され、平均視聴率は前回より1.0ポイント増加の9.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったことがわかった。同日放送されたNHK大河ドラマ『いだてん』第7話が全話よりダウンして同9.5%となり、同率で並んだ格好となった。
『グッドワイフ』は、アメリカで第7シリーズまで制作された人気ドラマ『The Good Wife』を原作として日本版にアレンジしたものだが、インターネット上では早くも「シリーズ化してほしい!」「来週まで待てない」といった声が上がり始めている。ただ、シリーズ化するには、2桁台にまで視聴率を回復させておきたいところだろう。
第6話では、蓮見杏子(常盤)の夫で贈収賄容疑で逮捕されていた壮一郎(唐沢寿明)が保釈されて自宅に戻ってきた。重苦しい雰囲気のなか、家族4人で食卓を囲み贈収賄事件への関与を否定するも、新聞記者の遠山亜紀(相武紗季)との関係については一晩の過ちを認め謝罪した壮一郎。しかし、幸せに暮らしていた家族を壊した父親を息子の隼人(小林喜日)は受け入れず、娘の綾香(安藤美優)も複雑な思いを抱えているようだ。そして、家族の再構築の道も模索しようとしていた杏子は、容疑を否認するだけで事件のことについては何も教えてくれない夫を信じられずにいた。
そんななか、テレビ番組のインタビューで遠山が壮一郎との関係を「一夜だけの関係ではない。私たちは思い合っていた」と激白。娘の綾香までもマスコミに囲まれてしまい、家族全員が追い詰められてしまうと、まったく事件の真相を話そうとしない壮一郎に愛想をつかし、林幹夫弁護士(博多華丸)も弁護を降りてしまった。
その結果、杏子は自分が夫の弁護をすることを決意。何も話してくれない壮一郎に対し、弁護士としての立場から自分で真相を暴いていくことにしたのだった。そして、遠山との関係について弁明会見を開く場に杏子も同席。
このミステリアスな展開に「来週まで待てない!」「おもしろすぎる~」という声が上がる一方で、今回は「話詰め込みすぎだよ」「展開がごちゃごちゃしすぎ」「内容はおもしろいのにバタバタしすぎで勿体ない」というネガティブな声も続出した。
●話を詰め込みすぎ?
そして第6話でメインとなったのは、“健康被害に対する集団訴訟の代理人”の座をかけて戦う、多田征大(小泉孝太郎)たちと車いすのやり手弁護士・三栗谷剛(春風亭昇太)の攻防戦だ。多田は一時的に三栗谷に仕事を奪われてしまうも、三栗谷が訴える相手企業とつながっていることや、関連企業の顧問弁護士の座につくために今回の訴訟を利用しようとしていることを突き止め、仕事を取り返す。さらには想定額以上の賠償金を得ることにも成功したかにみえたが、実はすべてが三栗谷の戦略であり、それにハマった多田たちは本来とれるはずの20億円を取り損ねてしまう。
しかし、壮大な結末も話を詰め込みすぎたためか、一方的に三栗谷がネタばらしをするだけで終了。そのため「今回はなんか雑じゃない?」と感じた人もいたようだ。
そのうえ、今回はついに多田が杏子に「好きだ」と告白するシーンもあった。実際は、杏子の電話を受けた壮一郎がその告白を聞いてしまったのだが、たったの1話にこれでもかというほど話が盛り込まれており、今回ばかりは「いつもよりも、つまらなかった」「話がよくわからなかった」という声が出ていた。
壮一郎の政治がらみの事件に迫る一方で、今後は張られていた伏線の回収も始まっていく予感。それだけに、今後は多田と杏子の弁護士事務所の話についてはあまり描かなくてもいいのではないだろうか。
(文=絢友ヨシカ/ライター)