原田知世と田中圭がW主演する連続テレビドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)が5月12日に第5話を迎え、平均視聴率は6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だった。
同ドラマは、手塚菜奈(原田)と15歳年下の翔太(田中)が新婚生活のために購入したマンションを舞台に、「交換殺人ゲーム」が繰り広げられていくミステリー作品。
「交換殺人ゲーム」のきっかけは、菜奈が引っ越してきた当初の住民会で「殺人事件では、警察は動機のある人間を調べる」などと話した流れで行われた“クジ引き”。住民が各々“死んでほしい人”を紙に書いて箱に入れ、自分が引いた紙の中身だけを見られるという、ちょっとした遊びのはずだった。しかし、それ以降、誰かがクジに書いた人物が次々に死んでいく事態に発展。第4話のラストでは、菜奈や翔太たちが502号室を訪ねると、この部屋の住人・赤池美里(峯村リエ)と夫・吾朗(徳井優)が殺されていた。
第5話で臨時の住民会に出席した菜奈は、ゲームについて警察に話すべきだと提案。しかし、自分たちも殺人教唆に問われるかもしれない不安や、世間で「殺人マンション」などと報じられる可能性を理由に、反対する住民も少なくなかった。菜奈は、自分が紙に書いた人物まで殺されてしまうのではないかと、気がかりで仕方がない。一方で翔太は、ゲームのことを隠し続けている菜奈の苦悩を想像し、どうすればいいのか考えて……という内容だった。
インターネット上には「翔太が気の毒になってきた」との声が続出。これまでは、翔太のキャラクターが「幼稚すぎる」としてネットユーザーをあきれさせていたが、なんだかんだで“菜奈のため”を考えて行動している翔太に対し、菜奈は“自分のため”に隠し事を重ねているようなところがある。
逆に、急速に好感度が下がっているのは菜奈。第4話では菜奈に細川朝男(野間口徹)という“夫”がいることも発覚し、ネット上に衝撃が走っていた。また今回、菜奈は夜中にマンションを抜け出して細川と密会……。ネットユーザーからは「こんな夜にわざわざ自宅前でほかの男と会うとかヤバすぎ」「さすがに翔太がかわいそう」「菜奈みたいに何考えてるかわかんない女、面倒くさいし無理だわ」との批判が殺到していた。
そんな第5話で、もっともネット上を沸かせたのは、101号室の住人・久住譲役の袴田吉彦である。いつもマスクとサングラスで顔を隠して出歩いている久住が今回、菜奈に声をかけてきたことで「何が起きるの!?」とハラハラさせられたが、彼が放ったのは「俳優の袴田吉彦って知ってます?」というセリフ。なんと、袴田演じる久住は“俳優の袴田吉彦に似ている”という設定のキャラクターだったのだ。
袴田といえば、2017年にグラビアアイドルとの不貞が報じられ、「アパホテル」で行為に及んでいたことや、“アパポイント”を貯めていたことなども明らかに。実は、同ドラマ内の“袴田吉彦”もスキャンダル俳優として描かれており、そっくりさん設定の久住は「ポイントカード」と呼ばれることもあって、迷惑しているというのだ。
ネットユーザーは「袴田って本人じゃん!」「まさかの本人ネタで、しかもポイントカードにも触れるのかよ(笑)」と、大盛り上がり。さらに、そんな久住が“死んでほしい人”として紙に書いてしまった“袴田吉彦”は何者かに殺されてしまい、「えぇ!? 袴田さん死んだ……」「嘘だろ、こんなにおもしろい登場した袴田さんには死なないでほしい」「もっと袴田の袴田役を見たかったよ~!」といったコメントが飛び交った。
「シリアスとギャグの振り幅に感情が追いつかない」「ドラマの方向性が謎」という声もあるものの、そこも含めて楽しめたネットユーザーが多いもよう。視聴率アップのためには、“袴田吉彦”を殺すのは早すぎたかもしれない。
(文=美神サチコ/コラムニスト)