2026年10月7日、財務省より「個人向け国債」の最新条件(2026年10月募集分)が発表されました。「変動10年」「固定5年」「固定3年」の金利は、それぞれどのように設定されたのでしょうか。
本稿では、個人向け国債の最新の金利に加え、100万円購入した場合の利子シミュレーションもあわせて紹介します。

あらためて知りたい「個人向け国債」の基本

個人向け国債とは、日本国政府が発行する個人投資家向けの債券です。国が責任をもって元本や利子を支払うため、安全性の高い商品として知られています。また、「1万円から1万円単位」という少額から購入できる点も魅力のひとつです。

個人向け国債には、「変動10年(変動金利型10年満期)」「固定5年(固定金利型5年満期)」「固定3年(固定金利型3年満期)」の3つのタイプがあり、それぞれ金利の仕組みや満期日が異なります。

変動10年は、適用される利率が半年ごとに変わりますが、固定5年と固定3年は、購入時の利率が満期まで変わることはありません。なお、実勢金利が低下した場合も、いずれのタイプも最低金利0.05%(年率)が保証されています。

また、発行から1年が経過すれば、いつでも途中換金が可能です。ただしその際は、直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれる点に注意しましょう。
2026年10月募集の金利はそれぞれ何%?

個人向け国債(2026年10月募集分)の募集期間は、2026年10月8日(木)~10月30日(金)。発行日は、2026年11月16日(月)です。

そして、「変動10年」「固定5年」「固定3年」の金利は、以下のように設定されました。


・変動10年(第199回債): 2.05%(税引後1.6335425%)※初回適用利率
・固定5年(第187回債): 2.39%(税引後1.9044715%)
・固定3年(第197回債): 2.07%(税引後1.6494795%)

2026年9月募集分の金利と比べると、変動10年は0.1%、固定5年は0.15%、固定3年は0.11%高くなりました。前回は固定5年のみ2%台でしたが、今回はすべての金利タイプが2%台に上昇しています。

とはいえ、3つのタイプで金利に差があると「どれがもっともお得か」で選びたくなるかもしれません。しかし、本当に大切なのは「いつ・何のために使うお金なのか」という目的に合わせて選ぶことです。

そのうえで、目的に合うタイプが複数ある場合や、実際にどのくらいの利子が受け取れるのかイメージしておきたい場合は、利子の金額も判断材料のひとつにするとよいでしょう。

ここからは、今回発表された個人向け国債を100万円購入した場合、受け取れる利子はいくらになるのかをシミュレーションしていきます。
個人向け国債を100万円購入した時の利子は

2026年10月募集分の個人向け国債を100万円購入した場合のシミュレーションでは、「変動10年」「固定5年」「固定3年」で受け取れる利子は、それぞれ以下の通りとなりました。

<変動10年>

銘柄: 変動10年 第199回債
金額: 100万円
発行日: 2026年11月16日
償還日: 2036年11月15日

なお、変動10年は半年ごとに金利が変わるため、将来の利子総額を正確に計算することはできません。ここでは、発表金利の2.05%が、この10年間ずっと同じ水準で続くと仮定して、受け取れる利子額のイメージを示しています。

<固定5年>

銘柄: 固定5年 第187回債
金額: 100万円
発行日: 2026年11月16日
償還日: 2031年11月15日

<固定3年>

銘柄: 固定3年 第197回債
金額: 100万円
発行日: 2026年11月16日
償還日: 2029年11月15日

なお、これらのシミュレーション結果は「受取利子」の合計です。実際に受け取る金額は、「元本+受取利子の合計額」になります。

また、この受取利子は、税引前の金額です。
個人向け国債は、半年ごとに利子が支払われ、その都度20.315%の税金(所得税+復興特別所得税+住民税)が引かれる点にも注意しましょう。
個人向け国債で守りながら増やそう

2026年10月募集分の個人向け国債の金利は、変動10年が2.05%、固定5年が2.39%、固定3年が2.07%と設定されました。前回と同じく、今回もすべての金利タイプが上昇しています。

全タイプが2%台にそろった今は、個人向け国債の金利上昇の恩恵を実感しやすいタイミングといえるでしょう。どれだけ市場金利が下がっても年0.05%の最低金利が保証されている安心感もあわせて、預貯金とはまたちがった魅力があります。1万円から購入できるので、まずは手元資金の一部から個人向け国債を検討してみてはいかがでしょうか。

武藤貴子 ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント 会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中 この著者の記事一覧はこちら
編集部おすすめ