立浪監督も今季のチームには手ごたえを感じている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 首位の中日が好調をキープしている。

 4月17日のヤクルト戦(バンテリンドーム)を2-0と勝利。

先発涌井秀章が5回無失点の好投、後を継いだ救援陣も奮闘、今季4度目の完封勝利をおさめ、リーグ最速の10勝に到達した。

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 主力離脱のピンチも「全員野球」で乗り切った。開幕から「3番・サード」を務め攻守で存在感を示していた高橋周平がプレー中の負傷で登録抹消となった。

 一方、この試合で高橋に代わってサードを務めたオルランド・カリステが6回に決勝の2点適時打をマークと「好循環」も続いている。

 2年連続リーグ最下位から首位キープと上昇気流につなげた裏には、鉄壁の投手陣が後押ししている。これで12戦連続2失点以下、30失点は12球団最少、チーム防御率は「1・74」を誇る。

この試合に先発した涌井は3試合に投げ、防御率はリーグトップとなる脅威の「0・00」、リーグ2位の柳裕也も同じく3試合に先発し、「0・47」を誇る。元々投手力のチームといわれる中、先発、救援陣それぞれがさらに力をつけ、「守り勝つ」野球を体現している。

 一方課題の打線では主砲に中田翔が加わったことで厚みが加わった。三好大倫、田中幹也の新1、2番コンビが出塁し、主軸が点を返すという攻撃パターンも定着しつつある。
 
 投打が充実していることで指揮官の立浪和義監督の振り切った采配も目立つ。このゲームでは5回無失点と好投していた涌井に5回の攻撃で代打を送った。

この場面では結果として得点には結びつかなかったが、その後、斎藤綱記、清水達也、松山晋也、ライデル・マルティネスの完封リレーを完成させた。安定した救援陣がいるからこそ、思い切った采配がふるえ、好循環を生んでいるともいえそうだ。

 オープン戦首位の快進撃も話題を呼んだが、開幕後も「強いチーム」の戦い方を実践している立浪中日。チームスローガン「勇龍突進」のままに今季は大暴れするシーズンとなることを期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]