プロの洗礼を浴びた門別。能力は確かなだけに次回登板でのリベンジに期待したい(C)産経新聞社

 阪神の門別啓人が5月3日の巨人戦(東京D)でプロ初先発。

3回75球、6安打、6失点と悔しいプロ初黒星を喫した。

 初回、二死走者無しから四球を挟んで5連打を浴び4失点。2回は、二死走者無しからノイジーのエラーで走者を背負うと、岡本和真に被弾。味方のエラーが絡んだとはいえ、勢いに乗った巨人打線を止めることができず、プロの洗礼を浴びた。

【動画】「試合中の修正力」2024年5月3日【 阪神 vs 巨人 】 佐藤義則の眼

 この日の門別の投球を、球団OBはどう見たのか。阪急やオリックスで通算165勝をマークし、指導者として阪神のコーチも務めた佐藤義則氏が、自身のYouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』を更新。

自身の見解を語った。

 佐藤氏は門別に対し、「今日はボールの勢いがなかったのが一番(の要因)」と指摘。岡本和に被弾した場面を振り返り、「あの高めを打たれるのは、ボールに勢いがないということ。門別のストレートであればファールにならなければいけないところ」と説明した。

 加えて、昨年から感じていることとして「フルカウントにするケースが多いピッチャー」とし、「ベースの上に投げていかなければいけないので、バッターの方が有利になる」と、表情を曇らせた。

 また、梅野のリードについても言及。

ストレートに強さが見られなかったにも関わらず、「右バッターのインサイドへの要求が多かった」と指摘。「ブルペンで(門別の)真っ直ぐが良くないと思いながら捕っていたと思うと、あまりにもインサイドにこだわりすぎた」と厳しい評価を下した。

 巨人先発・戸郷翔征とも比較。互いに状態は良くなかったとした上で、「(戸郷は)ストライクゾーンに投げている。門別はコースを外れるケースが多く、バッターが振ってくれない」と指摘。「戸郷の方が一枚上だった」とした。

 最後に、佐藤氏は19歳の若き左腕に対し、「勉強だと思って、今度出番があれば頑張ってほしい」とエールを送り、今後の活躍に期待を込めていた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]