日本野球機構(NPB)は17日、12球団代表者会議で交流戦を中止することを決めたと発表した。2005年の導入から16年目で初の中止となった。
今年の交流戦は5月26日から6月14日まで予定されていた。だが、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、延期している開幕をいつまでも見通せない状況が続いた。NPBは5月中に開幕することを断念し、日程途中から始めることが難しい交流戦の中止を決断した。
圧倒的なパ高セ低という実力差・対戦成績
交流戦は2004年の球界再編を経て、それまで導入を熱望していたパ・リーグに、セ・リーグ側の一部球団も同調して実施が決まった。初年度の2005年は各球団同士がホームとビジターでそれぞれ3連戦を行い、各カード6試合、計36試合が行われた。
2007年にはホームとビジターでそれぞれ2連戦を行う計24試合に縮小された。さらに2015年からは各球団同士1カード3連戦のみの計18試合となっていた。
この流れを追えば分かる通り、交流戦自体が実施当初から見れば下火だったのは明らかだろう。2013年までは優勝チームへの賞金が5000万円だったが、それ以降は3000万円に減額されている。
それ以上に交流戦の価値を見いだせなくさせていたのは、圧倒的なパ高セ低という実力差・対戦成績であろう。
2010年から昨年まで、実に10年連続でパ・リーグがセ・リーグに勝ち越している。それどころか、2005年の導入以降、セ・リーグが勝ち越したシーズンはわずかに一度しかないのだ。
では、その唯一セ・リーグが勝ち越した2009年の交流戦はどんなものだったのだろうか。
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交流戦の存続価値とは
この年の交流戦も優勝チームはパのソフトバンク(18勝5敗1分)だった。前年に続く2年連続の優勝。セの全球団に勝ち越した。MVPには杉内俊哉が選ばれている。
頑張ったのは2位以降に入ったセのチームたちだった。
だが、セが意地を示したのはこの1シーズンだけ。翌2010年は手痛いしっぺ返しを受けた。交流戦優勝のオリックス以下、6位までをパ球団が独占。セ6球団は全て7位以下となり、パの81勝59敗4分と大きく負け越した。
2009年に限らず交流戦で圧倒的な強さを誇ってきたのがソフトバンクだ。過去最多8度もの優勝を誇る。15度の交流戦の半分以上で優勝している。それに続く2度の優勝がロッテと巨人。優勝1度は日本ハム、オリックス、ヤクルトの3球団となっている。
交流戦の実施によってファンが望む夢の対決が頻繁に見られるようになった反面、オールスターの存在意義が薄れたという声もある。
今年は新型コロナウイルスの影響を受けての中止となったが、今後は交流戦の存続価値自体をあらためて問う声も上がってきそうだ。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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