日向坂46が17~18日、東京・有明アリーナで恒例のクリスマス公演「ひなくり2022」を開催した。18日に行われた最終日の公演では、全19曲を披露。

アンコールでは、9月に卒業発表をした二期生・宮田愛萌もステージへ立ち、グループ卒業への思いを語った。

【写真】宮田愛萌の卒業あいさつも 「ひなくり2022」ライブフォト(34枚)

 クリスマス仕様のオープニングVTRと共に「Overture」が流れ、パフォーマンスは、一期生・齊藤京子がセンターを務める最新シングル表題曲「月と星が踊るMidnight」でスタート。「青春の馬」「ときめき草」「アディショナルタイム」と、冒頭から多彩な楽曲で観客の心をつかんだ。

 MCでは、公式発表で「コンサート等大きな音がある環境下での活動が難しい状況」にあるとして、両日の公演を欠席した一期生・影山優佳に話題が及んだ。

 彼女と同期のキャプテン・佐々木久美はグループを代表して「メンバーの影山がお休みになってしまうんですけども、(総勢)33人分の気持ちで今日も頑張ってまいります」と伝え、三期生の高橋未来虹(「高」は正式表記は「はしごだか」)は「影さん(影山)が顔を出してくださったんですよ。楽屋とかに。そこで私は、自慢じゃないんですけどね。ギューしたり、写真撮ったり、一緒にご飯食べたり、いっぱい影さんのパワーを頂いていたので、今日は影さんのパワーを背負って頑張りたいと思います」と意気込んだ。

 9月加入で「ひなくり」初参加の五期生もMCに参加し、同期を代表して藤嶌(しま)果歩 が「私は北海道の出身で、クリスマスと言ったら雪があるのが定番だったんですけど、東京は雪が降らないみたいで。でも、今回こうやって雪じゃなくて、おひさま(ファンの愛称)のみなさんと一緒にクリスマスを過ごせるっていう本当に幸せでいっぱいの時間を与えていただいて、本当にありがとうございます」と感謝を伝えた。

 「ママのドレス」の曲中では、佐々木久美が「影山優佳」と描かれた赤いタオルを手にしてパフォーマンス。「My god」「世界にはThank you!が溢れている」、フレッシュな表情を見せた四期生の楽曲「ブルーベリー&ラズベリー」、「一生一度の夏」などを立て続けに披露した。


 MCでは、2023年2月11~12日の開催を発表した千葉県・幕張イベントホールで行われる四期生のイベント『日向坂46四期生「おもてなし会」』を告知。パフォーマンスへ戻り、「HEY!OHISAMA!」「誰よりも高く跳べ!2020」「キツネ」などの定番曲でたたみかけ、本編は、全員で手を掲げる会場が一体感に包まれた「知らないうちに愛されていた」で終了。暗転した会場に手拍子が響き、観客の熱意に応えてアンコールがスタートした。

 アンコールの1曲目は、けやき坂46からの改名後にリリースしたデビューシングル表題曲「キュン」。公演を振り返ったMCでは、佐々木久美の掛け声を合図に、メンバーが「愛萌さ~ん」と叫び宮田を招き入れた。

 呼び込まれた宮田は、金のパーツを散りばめた黒いドレス姿で登場。メンバーと軽快な掛け合いを見せた後、1人でスポットライトを浴びながら卒業への思いを語った。

 グループ加入後「めっちゃつらいこと、いっぱいあったんですよ」と振り返った宮田は、卒業生・柿崎芽実との思い出にふれ「芽実さんと(レギュラー番組で)『ぶりっ子』で2人でやらせていただいたときにね、何かのタイミングで、すごい長い撮影のときだったんですけど、芽実さんが『何か疲れたね』って、なにげなく言ったんですよ。でも、それが私すごいうれしくて。そのときちょうど、(学業とアイドル活動との)両立で悩んでいたから、そういう風に声をかけてもらってうれしかった」とエピソードを明かした。

 卒業生・井口眞緒、一期生、同期の二期生らのメンバー、ファンへの感謝を伝えた宮田は「正直ね、ちょっとね、つらくて、本当に苦しくて、もっと早くに『卒業しちゃえばよかった』って思ったこととかも、何回もあるんですよ」と告白。「でも、こうやって頑張って『絶対に勝ちたい』と思って。
何に勝つのか分かんないんですけど、『絶対に勝つ。絶対に負けない』と思って、続けてきたからこそ会えた人たちがいるなと思って。こうしてみんなにも会えて、頑張ってきたことも、きっとよかったんじゃないかなって思います」と周囲への思いを語った。

 宮田のサイリウムカラー、レッドとサクラピンクの色に染まる客席を前に「みんなのこと本当に大好きで、大切で、たぶん一生忘れないし、みんなに何か、私のカケラがちょっとでも残ったらいいなっていうのはすごく思います。どうかね、残せたかね…」と問いかけると、客席からは盛大な拍手が巻き起こった。

 グループの未来を思いながら「私はたぶん、何があってもメンバーの味方でいるって思うし、絶対にメンバーがこれからすごい『楽しかった』って、『日向坂でよかった』って言って、卒業していくようなグループになってくれればいいな」と話す宮田は、ファンに向けて「そのためにも、おひさまみんなの力が必要だし、みんなが支えてくれれば、きっとね、もっともっといいグループになっていくって信じているので。これからも、みんなのことをよろしくお願いします!」と訴えた。

 スピーチを終えた宮田が「二期生、召喚!」と叫ぶと、花束を持った金村美玖ら彼女と同期の二期生メンバーが登場した。ステージでは、宮田が「(推しメンの同期・丹生)明里がセンター」という理由で一番好きと言った楽曲「君のため何ができただろう」を即興のアカペラで披露。歌い上げる宮田、メンバーの目には涙が浮かんでいた。

 一期生や三期生、四期生もステージに呼び込まれ、公演の最後を飾ったのは「JOYFUL LOVE」。曲中では、同期の小坂菜緒や金村と共にゴンドラに乗った宮田が客席感を行脚し、観客のペンライトにより客席が鮮やかな虹色に染まった。


 グループを代表してファンへ感謝した佐々木久美が「愛萌、改めて卒業おめでとう! 」と宮田に伝えると、周囲のメンバーも口々に「おめでとう!」と祝福。客席で「君に幸あれ」というメッセージを掲げる観客に対して、宮田は「みんなも幸せになるんだよ、約束だよ」と訴えた。

 最後、ハイタッチでメンバーを1人ずつ見送り、1人でステージに残った宮田。「日向坂になってよかったかもしれない!」と叫んだ後、客席に向かって丁寧にお辞儀し、笑顔で手を振りながらステージをあとにした。

 日向坂46「ひなくり2022」最終日のセットリストは、以下の通り。

M1:月と星が踊るMidnight
M2:青春の馬
M3:ときめき草
M4:アディショナルタイム
M5:ママのドレス
M6:My god
M7:世界にはThank you!が溢れている
M8:Right?
M9:孤独な瞬間
M10:ブルーベリー&ラズベリー
M11:一生一度の夏
M12:HEY!OHISAMA!
M13:君しか勝たん
M14:ドレミソラシド
M15:誰よりも高く跳べ!2020
M16:キツネ
M17:知らないうちに愛されていた

EN1:キュン
EN2:JOYFUL LOVE

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