池井戸潤原作、中村倫也主演のドラマ『ハヤブサ消防団』が、テレビ朝日の「木曜ドラマ」枠にて2023年7月にスタートする。
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『半沢直樹』『下町ロケット』『陸王』『七つの会議』『民王』『アキラとあきら』『シャイロックの子供たち』と、数々のヒット作を世に送り出してきたベストセラー作家・池井戸潤。
池井戸といえば、まず思い浮かべるのは中小企業や銀行などを題材に、男たちの戦いを描く硬派なビジネス・エンターテインメント。しかし、本作の舞台は、豊かな自然が広がる長閑な集落。しかも主人公はミステリー作家という、これまでの池井戸作品とは一線を画す異色作だ。
物語は、スランプ気味の作家・三馬太郎が亡き父の故郷、山間の“ハヤブサ地区”に移住するところからはじまる。都会のストレスから解放され、穏やかな生活が送れるかと思いきや、地元の消防団に加入したのを機に太郎は連続放火騒動に巻き込まれ、さらには住民の不審死など怪事件に遭遇。真相を探りはじめた太郎の前に、集落の奥底にうごめく巨大な陰謀が浮かび上がる――。
戸惑いながらも不穏な事件にからめとられていく主人公・三馬太郎を演じるのは、最近結婚も発表し、公私ともに順調な中村倫也。映画、ドラマ、舞台と縦横無尽に活躍し、“カメレオン俳優”の異名を持つ彼が、テレビ朝日の連続ドラマ初主演をはたす。
池井戸作品への出演は、TBS『下町ロケット』(2015年)以来8年ぶりとなる中村。「『下町ロケット』に出演した際、先生の直筆メッセージの書かれた原作本をいただき…すごく特別な思い出だったんですね。
演じる三馬太郎は池井戸と同様、推理小説の新人賞を得てデビューした作家であり、巻き込まれ系の主人公だが、「久しぶりにリアクターとして楽しめる撮影になりそうです。その土地のさまざまな人や自然、起こる出来事、すべてに対する反応の仕方で、三馬という人が見えてくるのではないかと思います」と役柄を分析する。
一方、池井戸は自身を投影した主人公を演じる中村に対し、「インテリの書斎派、少々なまっちょろい太郎が、知恵と観察力を武器にどうやって犯人に立ち向かうのかは、大きな見どころになるでしょう。中村さんの三馬太郎、いまから楽しみです!」とコメント。中村の演技に絶大な期待を寄せる。
なお、太郎と同じくハヤブサ地区に移住してきた謎めいたヒロインや個性豊かな消防団メンバーなど、集落の住民たちを演じる豪華キャスト陣は後日発表の予定だ。
ドラマ『ハヤブサ消防団』は、テレビ朝日系にて2023年7月放送開始。
※中村倫也、池井戸潤のコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■中村倫也(三馬太郎役)
――オファーを受けたときのお気持ちを教えてください。
『下町ロケット』に出演した際、先生の直筆メッセージの書かれた原作本をいただきました。作家の方からそういうものを頂くのは初めての経験だったので、すごく特別な思い出だったんですね。
――池井戸作品にはどのような印象を持っていますか?
没入感があります。人物の描き方と巧みな配置で感情移入がスムーズにできますし、物語の構成もスリリングで心地よい起伏があります。
――本作は池井戸作品の中では異色のミステリーですが、脚本を読んだ感想を教えてください。また、今回演じる三馬太郎という役どころの印象も教えてください。
まだ序盤しか脚本は読めていませんが、久しぶりにリアクターとして楽しめる撮影になりそうです。その土地のさまざまな人や自然、起こる出来事、すべてに対する反応の仕方で、三馬という人が見えてくるのではないかと思います。
――作品にちなんで、“田舎町”や“消防団”にまつわるエピソードがあれば教えてください。
ないものねだりだと言われればそれまでなのですが、東京出身で祖父母も東京に住んでいた私にとって、田舎と呼べる存在がなくて…。憧れがあります。
――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします。
楽しんでいただける作品になると思います。
■池井戸潤(原作)
中村倫也さん演じる「三馬太郎」は、ふとしたキッカケで、高原の田舎町に引っ越してきたミステリ作家です。デビューから五年。残念ながら人気はやや下降気味で、作家として少々難しいところに差し掛かっているという設定です。
物語は、そんな太郎が地元の消防団に勧誘されるところから始まり、やがて安寧の日々を脅かす、連続放火犯と対決することになります。
インテリの書斎派、少々なまっちょろい太郎が、知恵と観察力を武器にどうやって犯人に立ち向かうのかは、大きな見どころになるでしょう。そんな太郎を心配して、東京から出張してくる名物編集者との掛け合いも見逃せません。
中村さんの三馬太郎、いまから楽しみです!