近年、一筋縄ではいかない役柄に挑み続けている俳優の向井理。「ヤングマガジン」で連載中の大人気コミックを実写ドラマ化した『パリピ孔明』(フジテレビ系/9月27日より毎週水曜22時)では、現代に蘇った中国三国時代の天才軍師・諸葛孔明を演じる。
【写真】インパクト大! 向井理の諸葛孔明ビジュアル
■『パリピ孔明』オファーに「これまで経験したことがないようなプレッシャーがのしかかってきた」
累計発行部数160万部を超える原作・四葉夕卜、漫画・小川亮の人気コミックを実写ドラマ化した本作。五丈原の戦いで病死した諸葛亮孔明が、ハロウィンでにぎわう現代の渋谷のクラブに若かりし姿で転生し、歌手を目指す一人の少女・英子(上白石萌歌)を軍師のごとく成功に導いていくサクセスストーリーだ。
向井が演じるのは、帽子の高さを含めると200センチを超えるような出で立ちに壮大な扮装や髭など圧倒的なインパクトを持つ孔明。さらに原作漫画やアニメで描かれるクラブでのライブシーンなど“実写化”でリアリティを持たせるには、非常にハードルが高い題材だ。
向井は「原作や脚本を読ませていただいたとき、今までのドラマでは見たことがないような広がりを見せていたので、果たして自分に孔明をしっかり演じ切れるのだろうかという、これまで経験したことがないようなプレッシャーがのしかかってきました」と正直な胸の内を明かす。
しかし、実際の撮影に入ると、向井をはじめとする俳優陣はもちろん、毎話登場するアーティストたちの豪華さ、さらにはそんなキャストたちを撮影する技術スタッフなど一流のメンバーたちが集まった。向井自身も「制作サイドの本気を感じましたし、実際のライブシーンなど本当にすごい。これだけ周囲のクオリティーが高ければ、僕は脚本に忠実に演技をすればいいんだと、不安が吹き飛びました」と手ごたえをつかめたという。
■コメディ作品に前のめり!「何が得られるかチャレンジしたい」
オファーを受けた際、「何でこの役が僕に来たのだろう」と率直に感じたという向井。
デビュー当時はビジュアルを活かした正統派な役柄を演じることが多かった向井だが、近年主演として出演している作品で演じるキャラクターには、『婚活探偵 Hard-boiled & Love』(2022年/BSテレ東)や、『先生のおとりよせ』(2022年/テレビ東京)など“おかしみ”のある人物を演じることが増えている。
向井も「なんか最近コメディが多いですよね」と笑うと、「これまでもコメディ作品をやったことはありましたけれど、それほど多くはなかった。今後俳優という仕事をやっていく上で、コメディでしか学べないようなものもたくさんあると思ったので、いま持っている自分の力量でどこまで挑戦できるか、一つの武器として何が得られるか、という意味で、チャレンジしたかったんです」と理由を述べる。
また40歳を迎え、新たなスタートを切ったなか、2023年は昨年からスタートした舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』で170を超える公演を務める一方で、連続ドラマ『警部補ダイマジン』(2023年/テレビ朝日)、そして本作出演とフル稼働だ。
向井は「濃かったですね」と振り返ると「まずロングランで舞台をやったこと、トリプルキャストというのも初めてでしたが、100回を超える舞台をやるということがどういうことか……ということも経験できました。年明けからは『警部補ダイマジン』の撮影も始まり、『ハリー・ポッター』とは全く違う、ちょっとおかしな役でしたが、三池崇史監督との出会いはすごく刺激的でした」とハードなスケジュールながらも、充実感でいっぱいだったという。
■40代のスタートも充実一途!「これだけバリバリ作品に出演でき、良いアピールになった」
30代、40代と節目の年代を迎えたとき、向井は「あまり明確に何かが音を立てて変わるわけではない」とあくまで自然体で突入したというが、一方で「周りの受け止め方が変わってくる」という実感はあったという。その意味で「40代の最初に、これだけバリバリ作品に出演できたというのは、周囲に対して良いアピールになったような気がします」と語る。
『パリピ孔明』に関しても「一筋縄ではいかない監督たちで、現場でいろいろなアイデアがポンポンと飛んでくる。本当に日々面白いものを撮っているなと感じるし、だからこそこちらもアイデアを出して良いものを作ろうという士気が上がっています」と日々大きな刺激を受けているという。
中国三国時代から現代に転生し「パリピ」な世界で活躍する孔明――。
ドラマ『パリピ孔明』は、フジテレビ系にて9月27日より毎週水曜22時放送(初回15分拡大)。