マイケル・ジャクソンのアルバム『スリラー』や、1985年のチャリティソング「ウィー・アー・ザ・ワールド」のプロデュースで知られるクインシー・ジョーンズさんが、現地時間11月3日夜、米ロサンゼルス・ベルエアの自宅で亡くなった。91歳だった。
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Varietyによると、「今夜、我々の父でありきょうだいであるクインシー・ジョーンズが亡くなったことを、満ちたりつつも悲痛な思いでご報告しなければなりません」と遺族が声明で発表。「我々家族にとって大きな喪失ですが、彼の素晴らしい生涯を祝し、彼のような人は二度と現れないと偲んでいます」とコメント。
「彼は本当に唯一無二の人でした。我々は心から、彼の不在を惜しむでしょう。彼の存在の根幹である愛と喜びが、作品を通じて世界にシェア出来たことに、慰めと誇りを感じます。彼の音楽と無限の愛情を通して、クインシー・ジョーンズは永遠に生き続けることでしょう」と締めくくった。
代理人によると、クインシーさんは自宅で家族に見守られて息を引き取ったそうだ。死因については明らかになっていない。
1933年シカゴ生まれのクインシーさんは、トランペット奏者を経て、音楽プロデューサー、作曲家、編曲家として活躍。マイケルのソロデビューアルバム『オフ・ザ・ウォール』(1979)と、1982年の『スリラー』、1987年の『バッド』を世に送り出したほか、アレサ・フランクリン、ブラザーズ・ジョンソン、ジョージ・ベンソン、チャカ・カーンら数多くのアーティストの楽曲を手掛けた。
1964年公開の『質屋』で、アフリカ系として初めてメジャー作品の映画音楽を手掛け、アカデミー賞オリジナル楽曲賞にノミネート。他にも、スティーヴン・スピルバーグ監督の『カラーパープル』など数々の作品を手掛け、1995年にはアフリカ系として初めて、アカデミー賞のジーン・ハーショルト友愛賞を授与された。
また、ウィル・スミスの出世作『ベルエアのフレッシュ・プリンス』の製作総指揮を務めるなど、映像の世界でもプロデューサーとして活躍し、ブリッツ・バザウレ監督による2023年のリメイク版『カラーパープル』でも製作総指揮を務めた。
プライベートでは、3度の結婚で、俳優・映画監督のラシダ・ジョーンズを含む6人の娘、そして息子1人をもうけている。