◆プロボクシング▽世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)4団体統一タイトルマッチ12回戦 〇王者・井上尚弥(判定)挑戦者・中谷潤人●(2日・東京ドーム)

 世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(33)=大橋=が、WBA&WBC&WBO世界同級1位の中谷潤人(28)=M・T=を判定で下し、ともに32戦全勝同士の無敗対決を制した。

【1回】右構えの尚弥に対し、中谷は左構えのスタイル。

尚弥は伸びるような左ジャブで一気に距離を詰めて右を打ち込みに行く。中谷は長いリーチを生かした右のジャブで打ち込む。開始40秒で尚弥の右がヒット。タイミングが合い、中谷は一瞬、バランス崩す。1ラウンドから一瞬でも気を抜けない展開となった

【2回】尚弥が素早い踏み込み。中谷は入り際を狙うように左フック放つ。腰を落として深く踏み込んでからの右ストレート、右アッパーなどに、中谷は左ストレートで応戦。リプレー映像が流れるたびに会場からおお~と大きなどよめきが起こる。

【3回】ともにアップライト気味のガードを上下に機敏に揺らしながらタイミングをみはかる。前の手の差し合いで尚弥の左に中谷は右拳ではじく。鋭く踏み込んだ尚弥の右のストレートを寸前にかわして左フックであわせる。尚弥は絶えず素早い出入りから攻撃のチャンスを狙うが有効打はない

【4回】中谷が尚弥の右の大ぶりに左カウンターを狙う。

寸前で尚弥がかわして、かする程度で済むと、場内からおお~と大きなどよめきが起こる。尚弥は左ジャブ2連打から右フックストレート。中谷は左をあてて応戦

【5回】尚弥が両足のスタンスを大きく開き、爆発的な瞬発力で一気につめてパンチをあてる。中谷は左のショートパンチで尚弥の顔にヒット。1分30秒過ぎに飛び出した尚弥の右ストレートで中谷が一瞬ぐらつくと、ガードの隙間から今度は右フックをヒット

【6回】開始早々に尚弥が空振りすると、中谷がすかさず連打を当てにいく。互いに不用意に近づかず、前後左右に動きながら様子見。終盤に中谷の右アッパーがヒット

【7回】尚弥がじりじりと距離をつかみ出す。序盤に伸びるような右ストレートをズバリ、突き刺すような左が中谷の顔面をかする。中谷はスタンスを大きく取り、懐に飛び込まれると巧みに下がって防御。しびれるような試合展開となった

【8回】中谷が反撃。ガードの上から強引な4連打を浴びせる。尚弥も負けじと左右の連打で応戦。

中谷の下から突き上げるような大振りの右アッパーが空振りし、会場でどよめきが起こる。中盤には左ボディーから視界の外から大きな軌道を描く右フックが飛び出す。

【9回】尚弥の左目下の腫れが目に見えて分かる。距離を詰めプレッシャーをかける中谷。尚弥はワンツーで応戦、下がった瞬間に素早く前に出て繰り出した右をヒットさせる。残り25秒、中谷が左からつないだ大振りの右アッパーが空を切り、会場で大きなどよめきが起きる

【10回】開始ゴングと同時に中谷が前へ。長い腕をうまく折りたたみながら上から下から攻撃し、2分過ぎには強烈右フックがヒット。続けざまに尚弥はワンツーを浴び、動きが一瞬止まる。終盤には尚弥の偶然のバッティングで中谷が眉間左をカットし流血。ゴング再開後は中谷が猛進し、左ストレート、右フックをヒットさせる

【11回】出血で左目がふさがり逃げる中谷を尚弥が追う。負傷判定に持ち込まれないように中谷は左腕で負傷した眉間付近をかばう。尚弥は左アッパーで果敢に追い込む

【12回】ゴングと同時、両者つめる。

中谷は左右の連打、尚弥は右アッパーを繰り出す。終了ゴングがなると、ともに笑顔となり、健闘をたたえ合うように抱き合った。判定決着となり、3-0の判定で尚弥が防衛に成功。内訳は116-112、115-113、116-112だった。

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