ゆうめいの新作音楽劇『あわせて』が、7月に東京、8月に岐阜、9月に兵庫にて上演。ビジュアルが解禁された。



【写真】『あわせて』に出演する宮崎吐夢&村山新

 作・演出・美術・アートディレクションは第68回岸田國士戯曲賞受賞、第32回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞、『チャレンジ1ねんせい』から『ウマ娘』まで数々のメディア脚本を手がけてきた池田亮。今までの原体験と体験&潜入ルポ・アニメ・ドラマ等での労働経験を積んだ結果、反動的に生まれていた”もう戻れない笑えてもしまう未知”へ更に踏み込んでいく新作を描く。

 出演は舞台『千と千尋の神隠し』釜爺役やダンス公演COCOON PRODUCTION 2026『海辺の独裁者』に出演する宮崎吐夢。そして「しあわせ学級崩壊」元所属かつ代名詞的な俳優であり『かつて』のリーディングで圧倒的な存在と音楽へのアプローチを示し約1年ぶりの舞台復帰となる村山新による異色の2人芝居となる。

 音楽は「しあわせ学級崩壊」の“僻みひなた”である小西力矢。クラブミュージックのスタイルをベースとする享楽的サウンドの完全オリジナル楽曲が全編にわたって登場し、待望の“死ぬほどしあわせ”が再出する。

 映像・アートディレクションはオランダ国際アニメーション映画祭・TOKYOANIMA!選出の『ちゅうちゅう』を始め、近年ではNHK『気になる家』のアニメーションや東映アニメーション『ワンピース』『化け猫あんずちゃん』やサイエンスSARU『犬王』等のアニメーションで原画・特殊効果を担当し、実写・コマ撮り・切り紙・ドローイング・デジタルなど様々な技法を駆使しながら団体と作品の根幹を担うりょこ。日本語と英語の字幕を駆使しながら音楽とセッションする映像が絢爛な展開を生み出す。

 東京公演では劇場にて、岐阜公演ではギャラリーにて、兵庫公演では豊岡演劇祭2026の公式プログラムとして野外にて上演する。

 ゆうめい音楽劇ツアー公演『あわせて』は、7月24日~26日に東京・ユーロライブ、8月28日~29日に岐阜・こどものほんや ピースランドにて、9月22日~24日に兵庫・豊岡演劇祭2026公式プログラムとして上演。

 ※キャスト、スタッフのコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■池田亮(作・演出・美術・アートディレクション)

 風が強いある日。
当時住んでいたアパートの前に堂々と立ちションをしているお爺さんがいました。注意できませんでした。ぶわっと大きな風が吹くと、波打つ水分がたたたっと塀のブロックに「...」と大変綺麗な等間隔の3点リーダーを残しました。やはり現実は果てしないと心底感じました。

 それが起こる数十秒前、自分の脳内では辛いことがあった平成時代に流行していた曲が流れており、思い出したくないフレーズを思い出して嫌な気持ちが顔を出したのですが、職人のような「...」が消し去りました。声をかけると無言で、ブロックの「...」が漫画の描き文字のようにも見えて、その後同じアパートの住人ということを知り、挨拶する仲になりました。

 お爺さんが亡くなり、もう10年以上が経ち、フィクションで「...」と書く時、今でもごくたまに言葉でも記号でもないような知らない現実へ繋がっている気配がします。新たな音楽と戯曲をあわせて、どこかへつながる旅となる音楽現代劇を作ります。お楽しみください。

■宮崎吐夢

 とんでもなく不安です。台詞は基本的にモノローグ。現時点ではどちらかというと「書き言葉」っぽく書かれています。
完全な朗読劇だったらそれをそのまま読めばいいのですが、「吐夢ちゃんなら絶対覚えられると思ってます!」というLINEが池田さんから来ました。

 でも内容は自分がやったことのないジャンルの役柄で面白く興味深いものの何度声に出して読んでみても台詞が頭にまったく定着せず口からすらすら出てこないのです。そして顔合わせも稽古もまだ始まっていないのだけれど、第二稿、第三稿、第四稿・・・と、どんどん追加台本が送られてきます。

 ここに音楽が加わるとさらに一体どうなるのか。とにかく不安で不安で不安で夜も眠れず、そのせいで昼寝ばかりしてしまう毎日です。

■村山新

 こんにちは。村山新と申します。昨年の夏に右足を失いまして。義足で出歩くと、小さなお子さんに「おふろはどうやって入ってるの?」「寝るときはどうしてるの?」などと質問されたりします。外して入ったり、外して寝てます。

 多くの助けをいただき、およそ一年ぶりの舞台に臨みます。なにぶん片足での出演は生まれて初めての事なので、どのように演じるか、悶々と考えております。
楽しみです。宜しくお願いします。

<コメント全文>

■小西力矢(音楽)

 「音楽劇」の「音楽」の部分を担当します。2/3が自分の担当じゃないか...なんてこったい!! 腕がぽきぽき鳴ります。

 4年前、初めて池田さんとご一緒した『かつて』という作品のことを思い出します。小西の作成したトラックをもとに池田さんに執筆いただいた、約8分のモノローグ作品。当時組んでいた劇団は解散してしまったけれど、私たちの生きた痕跡が残響のようにひそやかに鳴り続け、反復の中で共鳴し、『かつて』が『あわせて』となって、私たちの音が再び世界を揺らしはじめる、そんなイメージで臨んでいきましょう。えぐい楽しみです。わくわくさんだ~

■りょこ(映像・アートディレクション)

 大学で池田と出会い、一緒に作品を作るようになり10年余りが経ちました。
池田は次から次へと話を作って、バラして、繋げて、気がつくと知らなかった感情を残されて、まるで手品でも見せられているような気持ちで聞き続けて今になりました。

 『あわせて』は音楽劇で、尚且つ全編日本語・英語の字幕とアニメーションが伴います。知らない感情にアニメーションを重ねられることを嬉しく思います。
楽しんで頂けましたら幸いです。

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