「イケメンからプロポーズされたい!」。そんな世の女性たちの願望が叶うドラマが登場。
『EUREKA』『東京公園』の世界的映画監督・青山真治がメガホンを執る、BeeTV恋愛ドラマシリーズ最新作『最上のプロポーズ』に、向井 理、金子ノブアキ小出恵介と共に主演する斎藤工に単独インタビュー! そこで花を買ってプロポーズすると幸せになれると評判のフラワーショップに訪れた、4人の男性が繰り広げるオムニバスで、斎藤はビジネスマン・鴇田元(はじめ)役で“初恋”に関する物語を繊細に演じる。

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 シネフィル(映画狂)として有名な斎藤。メガホンを執るのはその斎藤も尊敬する青山監督だ。「この直球の恋愛モノを青山さんが撮るのが不思議というか、最初は点と点が繋がらなかったですね」と感想を漏らし、「自分ともかなりかけ離れていました」とも。「血が出ないんだとか、容疑がかからないんだとか(笑)」と自身の起用についても意外だったと明かした。

 そして青山監督の演出については次のような感想を。「厳しい方だという噂を耳にしたことがあり、覚悟してたんですけど、とても穏やかな方でした。全て俳優に委ねてくださるのが、逆に怖いくらいでしたが、おそらく青山組に対する信頼感から来ているんでしょうね。映画として撮ってるんだろうという感覚はありました」。

 常日頃、映画は映画館で観るのがベストだと語っている斎藤。『最上のプロポーズ』はドラマではあるが、この最新ツールに対する考えはどのようなものなのだろう。「進化版というか、映画のこれからの在り方の象徴のようなプロジェクトである気がしています。
今回の場合は特に、青山さんが演出をしているという点を考えても、いずれ劇場でかけるという逆算もあっての発信の仕方なんじゃないかとどこかで思っています。劇場を意識するというのは、嘘をなくすということ。実際に劇場でかかる、かからないということより、いかに場面、場面での嘘をなくしていくか、最終的には消せるか。役者の心情もそうですし、今の方たちは、業界の人でなくても、あ、これはセットだとかすぐに見抜きますからね」。

 そして次のように続けた「携帯向けのオリジナルドラマには時代性を感じますし、映画じゃなきゃダメという意識はないです。現場の様子もそうだし、このプロジェクトがどうなっていくのかも含めて、イチ映画人として見守りたいというか体験したいと思っています」。 斎藤のパートは“初恋”とあって、彼自身の初恋について尋ねてみると、「僕は進化系初恋なんです」との答えが返ってきた。「幼稚園のときに初恋らしきものをしたんですけど、もうちょっと自我が芽生えてからまた初恋をして、そのときはそれを初恋と呼んでいたんですが、最終形態は中学3年でした。だから今のところ僕が最終的に初恋としているものは中3のときのものです(笑)。なかなか切ないエピソードがある恋だったんですが、相手もいることですしね。詳しいことは控えます(笑)」。

 続けて演じたキャラクターについて言及。
「元の“初恋”の思い出には後ろめたさというか負い目があるんです。そういう出来事って思春期にあるもの。女性が好むドラマだとは思いますが、ちっちゃな十字架を背負いながら生きていることに関しては、男女関係なく共感できる。演じる上でもそのトラウマという軸を大事にしました」。

 さて、本作には恋が叶うジンクスがあるフラワーショップが登場するが、斎藤にそういったゲン担ぎやパワースポットを信じる部分を聞くと、「多分にあります。努力しないで成功したいんです(笑)。昔、週刊マンガの裏に載っていたモテる香水をなけなしの小遣いで買ったこともありますよ。全然モテなかったですけど」。斎藤がモテなかったというのは信じがたいが、とにもかくにも現在の斎藤はとても努力してないとは言えない仕事量の多さだ。

 「仕事のない時代が長くて、ニーズがあるんだったら、おまけをつけてお返ししたいんです。それから、観た方に何かしら影響を与えられる作品に関われたらと思っています。僕のことを知らなくてもかまわないんです。
ただ、たまたま作品を観て、何かを感じてくれる人に向けて作りたい。だからこそ毎回気が抜けないので、自分の幹の部分が削られすぎることもありますが、そんなときは好きな映画を観直します。まがりなりにもこういう世界に自分もいて、メシを喰っているんだと、すごく幸せになれるんですよね。『最上のプロポーズ』でも、いろんなことを経て俳優を続けている同年代の仲間たちと、たとえ絡みはなくても、同じ土俵の上で相撲を取っていることが、俳優を続けていてよかったなと思えました」。

 主題歌には、東方神起が本作のために書き下ろしたウェディングがテーマの『Wedding Dress』が起用されている。(取材・文・写真:望月ふみ)

 『最上のプロポーズ』はdビデオ powered by BeeTVおよびBeeTVにて5月20日より、1エピソード3話構成で全12回配信。

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