つのだじろうは1936年生まれ、東京都出身の漫画家であり、心霊研究家としても有名です。
本名を「角田次朗」と言い、八人兄弟の次男として生まれました。
1955年、学童社「漫画少年」に掲載された超短編漫画「新・桃太郎」がデビュー作です。
デビュー当初は少女漫画を中心に描いていましたが、後にギャグ漫画に移行していきました。 ギャグ漫画の代表作には「忍者あわて丸」があり、これは1967年に「ピュンピュン丸」というタイトルでアニメ化もされています。
つのだじろうの名が広く知れ渡るようになったのは、1971年に描かれた「空手バカ一代」でしょう。
その後は現在のようなオカルト路線になり、1973年からは「恐怖新聞」や「うしろの百太郎」などの恐怖漫画を多数発表。一大オカルトブームを巻き起こしたことでも知られるようになりました。
つのだじろうの主な作品- 新・桃太郎 1955年 学童社
- ルミちゃん教室 1958年 集英社
- ばら色の海 1961年 講談社
- 忍者あわて丸 1965年 少年画報社
- 空手バカ一代 1971年 講談社
- うしろの百太郎 1973年 講談社
- 恐怖新聞 1973年 秋田書店
- ゴッドハンド 1978年 秋田書店
- 学園七不思議 1986年 秋田書店
- うしろの始皇帝 2006年 学習研究社
- タイトル:本格将棋まんが 5五の龍
- 著者:つのだじろう
- 初版発行:1978年
元気な中学生、駒形竜。
彼は持ち前の運動神経を活用して、様々な運動部の助っ人や大会参加など大活躍していたが、それは、実家の貧しい家計を潤すためであった。その貧しさの原因は、元奨励会員だった父の賭け将棋。
そんな折、竜の父は、真剣師虎斑との賭け将棋を戦い、壮絶な死闘の末に実際に命を落としかけてしまう。見かねた竜は、代理として名乗りを上げるのだった。
素人相手の手加減として、虎斑がくれた猶予期間に、将棋を猛勉強しようと頑張る竜。対戦相手の虎斑は途中で亡くなってしまうのだが、竜はさらなる真剣での勝負と奥深いプロ将棋の世界へ進んでいくのだった。
本格将棋まんが 5五の龍のおすすめポイント今でこそ極めて本格的な将棋漫画は無数にありますが、将棋の“いろは”から基本戦法、そしてプロ将棋の世界に至る道のりを徹底的に描き抜いた本作は、当時としてはまさしく画期的と言えます。
若者たちが必死でしのぎを削る奨励会の厳しさや将棋の素晴らしさなど、胸が熱くなるシーンも全編に散りばめられており、しかも読んでいくうちに本作の題名にもなった「5五の龍」戦法をものにすることができるなど、将棋好きにはたまらない作品になっています。
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