タカアンドトシが司会を務め、サンドウィッチマンがレギュラー出演する、テレビ朝日系のバラエティ番組『帰れまサンデー・見っけ隊』(日曜午後4時30分~)が、『帰れマンデー・見っけ隊(仮)』(月曜午後7時~)として、4月よりゴールデン帯に進出することが決まった。ところが、早くも先行きを不安視する声が上がっている。



 『帰れまサンデー』は、2016年10月に日曜午前10時からの枠でスタートした。前進は、かつて放送されていた『もしものシュミレーションバラエティーお試しかっ!』のコーナー『帰れま10』だ。だが、日曜の朝からバラエティ番組は不向きだったようで、視聴率は低迷。17年4月に、同枠で『土曜ワイド劇場』のリニューアル番組である『日曜ワイド』が放送開始するに伴い、現在の日曜夕方に移動し、『帰れまサンデー・見っけ隊』に改題した。

 同番組の主な企画は、「無人駅で飲食店を見つけるまで帰れない旅」「秘境路線バスに乗って飲食店を見つける旅」「ばったり出会えるまで帰れない!」の3つで、ゆったりテレビを見ることができる日曜夕方という時間帯もマッチして、視聴率は上昇。昨年10月22日放送回では、番組最高となる14.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。
今年1月の平均視聴率も10.9%と好調だ。

 そして2月12日には、ゲストに蛭子能収夏菜を招いて、『秘境路線バスに乗って飲食店を見っけ隊“白川郷・五箇山の合掌造り”世界遺産の旅』のタイトルでゴールデン帯(午後7時~8時37分)に進出し、10.4%をマーク。裏では、15.4%を獲得した『世界まる見え!大どんでん返しSP』(日本テレビ系)や、平昌五輪の注目種目が放送されていただけに、2ケタ突破は快挙だろう。『見っけ隊』の直後にオンエアされた『中居正広の身になる図書館 愛されマナースペシャル』が6.9%まで急降下したことを考えても、『見っけ隊』の健闘ぶりは大いに評価されてよさそうだ。

テレ朝では、日曜午後7時に放送している『天才キッズ全員集合~君ならデキる!!~』が低視聴率に沈んでおり、それに代わる番組として『見っけ隊』に目をつけていた。ゴールデン帯で高視聴率を取ったことで、一気にゴーサインが出たのでしょう」(テレビ誌関係者)

 同局では、深夜帯やプライム帯以外の時間帯で視聴率が好調な番組は、すぐゴールデン/プライム帯に昇格させる傾向がある。
ところが、ゴールデン/プライム帯に見合う数字が取れなければ、あっさり番組を打ち切って、ファンを失望させている現状があるのだ。



 最近では、『お坊さんバラエティ ぶっちゃけ寺』『しくじり先生 俺みたいになるな!!』などの例がある。現在、同局が頭を悩ませているのが、昨年10月にプライム帯に昇格したばかりの『陸海空 地球征服するなんて』(土曜午後9時57分~)の扱い。同番組は、ナスD(友寄隆英ディレクター)が、世界各地のさまざまな部族に潜入取材をするという企画が人気を博し、放送開始後、わずか半年で深夜からプライム帯に昇格した。

 しかし、ナスDが新たな潜入取材に挑むことはなく、過去の未放送映像を流すだけ。美貌と英語力を駆使して、豪華客船の室内に潜入していたREINAも出演しなくなった。
現在はバイきんぐ西村瑞樹バッドナイス常田の「激安!いいね!アース」(インスタグラムの公式アカウントに写真を投稿し、翌日朝までに得た「いいね!」数に応じて金銭を受け取り、激安旅を展開する企画)などで、お茶を濁しているものの、視聴率は不振が続いており、このままではいつ打ち切りになってもおかしくない状況だ。

「深夜やプライム帯以外の時間帯で視聴率がいいからといって、ゴールデン/プライム帯でも好調を維持できるとは限りません。視聴者層も変わりますし、プライム帯向きの企画に変更しなければならないですからね。テレ朝は、この手法で失敗して、次々に人気のあった番組を打ち切り、ファンのひんしゅくを買っています。『見っけ隊』が早期打ち切りにならぬことを祈るばかりです」(同)

 テレビ東京系の『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』を「パクった」ともいわれている『見っけ隊』のバス旅企画。本家本元の『ローカル路線バス』は、太川陽介と蛭子の人気コンビが卒業し、視聴率が低迷している。
テレ朝は、いっそのこと、12日のスペシャルでゲスト出演した蛭子をレギュラーに据えたらどうだろうか。
(田中七男)