企業の合併・買収(M&A)を仲介
今回は、「各都道府県で最も年収が高い会社リスト」を作成した。上場企業を対象に各都道府県で最も平均年収が高い会社をピックアップし、金額が大きい順にランキングした。
それでは、上位の都道府県から順に確認していこう。
1位は、東京都に本社があるM&Aキャピタルパートナーズ。
年収は2478万円だった。企業の合併・買収(M&A)の仲介を手掛けている。
2位は、大阪府のキーエンスで2110万円。検出・計測制御機器の大手で、猛烈営業で有名だ。
3位は、山梨県のファナックで1364万円。工作機械の頭脳部分ともいえるNC(数値制御)装置で世界首位だ。本社は忍野村にある。
4位は福岡県のRKB毎日ホールディングス(年収は1309万円)、5位は愛知県の中部日本放送(1165万円)。
6位は、神奈川県のレーザーテックで1113万円。半導体の製造に必要となるマスクブランクス欠陥検査装置でシェア100%を誇る。
7位は、埼玉県のオプトランで1053万円。光学部品向け成膜装置のメーカーである。
8位は、熊本県の九州フィナンシャルグループで1029万円。肥後銀行(熊本県)と鹿児島銀行(鹿児島県)の経営統合で、2015年に設立された地方銀行大手だ。
以上の8都府県の年収トップ企業で、1000万円を超えた。
年収トップ企業の下位5県は青森、和歌山、大分、宮崎、鳥取
9位は、岡山県のベネッセホールディングスで945万円。「進研ゼミ」で知られる通信教育大手である。
10位は、静岡県の楽器・音響機器メーカー大手のヤマハで934万円だった。
一方、平均年収が低い県もチェックしてみよう。
42位の青森銀行(青森県)は618万円。43位の島精機製作所(和歌山県)は611万円。同社はコンピューター横編み機が主力である。
44位の大分銀行(大分県)は602万円。45位の宮崎銀行(宮崎県)は601万円。46位の鳥取銀行(鳥取県)は486万円だった。長崎県は上場企業が1社も存在しないため、鳥取県の水準が最も低いという結果になった。
ちなみに42~46位のそれぞれの年収の平均金額を単純に計算してみると584万円。1~5位の平均(1685万円)と比べると約2.9倍の開きがあり、地域間の格差を如実に物語っている。
最後に、業種の偏りも見ておこう。46都道府県の年収トップ企業のうち、最も多かった業種は銀行で、熊本や香川など14県に上った。長引く低金利で収益が苦しくなっているが、地方において銀行の存在感は、まだまだ大きいものがある。
2番目に多かったのは機械で、埼玉や兵庫など7県。3番目は電気機器で大阪や山梨など4府県だった。
(ダイヤモンド編集部 清水理裕)