全5回にわたってお届けする特集「就職人気企業ランキング2019夏」#3は、21年卒の理系男女のランキングだ。近年、理系人材は企業側からのニーズが高まっているが、学生たちはどの企業に関心があるのだろうか。
理系人材にも活躍の場
理系男子のランキングは、2015年調査(16年卒対象)以来、総合商社が連続して1位を獲得し、文系男子と見紛うような結果が続いてきた。
総合商社の理系採用数は、メーカーと比較すると少数ながら毎年継続しており、幅広い事業領域で理系人材が活躍する場があることが、学生にも浸透している。
今年も1位三菱商事、2位伊藤忠商事と総合商社のワンツーフィニッシュとなったが、3位NTTデータ、4位ソニー、5位野村総合研究所と、理系ランキングらしい顔触れがランクイン。大手IT企業とメーカーに人気復活の兆しが表れている。
NTTデータ(3位)、ソニー(4位)、野村総合研究所(5位)は19年3月期にいずれも連続で過去最高益を更新。業績が好調なことに加え、学生の知的好奇心に応えるインターンシッププログラムを数多く提供していることも、人気を集めた要因だろう。
NTTデータは8月から「未来の仕組みをITでつくる~ここでしか参加できない、NTTデータプレミアムインターン~」と題し、システム提案の疑似体験ができるワークショップ型、実際の現場でプロジェクトを体験するプロジェクト型の2種類のインターンシップを開催。理系の学生は学んだことを仕事に生かせるかどうかを重視する傾向が強く、学生の専攻やスキルに応じて80種類を超えるプロジェクトで受け入れを行うなど、幅広い選択肢を用意していることも評価されたようだ。
強い食品関連メーカーマスコミも順位が上昇
理系女子のランキングは、初の1位となった味の素をはじめ、明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)(2位)、森永製菓(5位)、と食品関連メーカーがトップ5に3社ランクインした。
食品メーカーは、機械・電気からバイオテクノロジーに至るまで幅広く理系の専攻を生かせる業界として認識されており、今回も人気は健在だ。
また、伊藤忠商事(3位)、三菱商事(4位)と総合商社もランクイン。前回に引き続き、文理男女共通で商社人気の高さが目立った。
過去3回分の順位を含めた「理系男子全100社ランキング完全版」「理系女子全50社ランキング完全版」は、ダイヤモンド・オンラインで公開している。
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