平均年収2000万円超!
今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って「年収が高い電機・電子部品メーカーランキング」を作成した。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。
なお、対象企業には半導体関連装置や家電・調理器具などのメーカーも含まれている。ランキング上位に入った企業の顔触れは、どうなっているのか。早速、ランキングを見ていこう。
1位は言わずと知れた高年収企業、キーエンスだ。平均年収は2182.7万円、平均年齢は36.1歳となっている。
キーエンスは測定器・画像処理機器・センサーなどを扱っているが、あえて自社工場を持たずに製造を外部委託する「ファブレス」方式を採用している。また、販売会社や代理店などに営業を委託せず、営業活動を社員のみで行う「直販体制」を採っている。
営業活動においても取引に関係ない要素を排除し、顧客とフェアな関係性を築くために「接待は原則禁止」「手土産は受け取らない」といった“鉄則”を設けている。
こうしたビジネスモデルやさまざまな取り組みの結果、直近の24年3月期第1四半期の業績は、売上高が約2223億円(前年同期比15.8%増)、営業利益が約1113億円(同8.2%増)、売上高営業利益率は約50%と極めて高い水準をたたき出している。
合理性を徹底的に追求した営業体制を敷いていることが、高い利益率を実現し、ひいては従業員に高給を支払える秘訣なのである。
3位は東京エレクトロン
2位はレーザーテック(平均年収は1379.1万円、平均年齢は41.5歳)。半導体関連装置やFPD(フラットパネルディスプレー)関連装置、レーザー顕微鏡などの製造・販売を手掛ける大手メーカーだ。
3位は東京エレクトロン(平均年収は1285.0万円、平均年齢は44.0歳)。同社も半導体製造装置などの分野で世界有数のメーカーである。
4位は、キーエンスと双璧をなすFA(ファクトリーオートメーション)関連機器メーカー、ファナックだ。平均年収は1248.8万円、平均年齢は40.3歳となっている。
5位には、上位4社とはやや毛色が異なる企業、ワコムがランクインした。業務用・教育用の液晶タブレットやデジタルペンを製造するメーカーで、平均年収は1122.7万円、平均年齢は44.5歳だった。
ランキング完全版では、6位以下の企業を掲載している。
日本を代表する総合電機メーカーのソニーグループやパナソニックホールディングス、日立製作所、東芝、シャープは何位だったのか。新興家電メーカー、バルミューダの意外な順位とは? ぜひ、ランキング完全版をチェックしてほしい。
(ダイヤモンド編集部 濵口翔太郎)