【画像】スズキの黄色いクルマたち
「今回、新色の開発にあたって、時代のトレンドをしっかりと調査しようというところから始まりました。国内で(スーパー)ハイトワゴンに乗っていただいているユーザーが非常に多いので、まずは国内市場全体のカラートレンドを見ていこうということで、大きなショッピングモールやアウトドア系のアイテムの展示会など、いろいろな所に足を運びました。
そこでわかったのは、少し前までは赤の彩度の高いアイテムとか、蛍光色の色などを使っていることが多かったのですが、最近はアースカラーと呼ばれるような、少し彩度が落ちて日常にもなじむ色が多く使われていることでした。その流れは今後も続いていくだろうと推測しまして、心も体も心地いいようなワクワク感を目指したいなということで新色の開発をスタートさせました。
ただし、落ち着きすぎてもスペーシアではないよね、ワクワクさが伝わらないよねということで、いい塩梅みたいなところをすごく吟味して開発していこうと。スズキでは既存の色で先代のスペーシア ギアや現行ハスラーで使用しているアクティブイエローという高彩度なイエローがあります。ソリッドの濃いイエローで、元気な色。今回のミモザイエローについては、そういったところからもう少し、時代に合わせた黄色にチューニングしていこうと。やはりイエローは絶対にやりたいという思いがあったので、元気さやワクワク感が伝わる色相でありながらも、もう少し日常になじむような色にしていきたいと考えて作ったのがミモザイエローです。
このミモザイエローパールメタリックは、文字通りパールが入っていまして、ハイライトの光り方に非常にこだわって作りました。ふんわりと光が当たったときに、今回のスタイリングのモチーフである“コンテナ”のビードのプレスの部分の陰影がしっかりと出てくるように。
ちなみに、標準系の2トーンルーフにはソフトベージュ色を組み合わせています。ルーフにベージュを塗りたいというのは最初から決めていて、先代はホワイトを組み合わせていたのですが、今回の2トーンカラーは日常にもっとなじみたいと考えていました。そこで、ボディ色とルーフのベージュが合わさったときに、すごくいい見た目になるようにと最初から考えながら、色のチューニングもしました」
スズキはスイフトスポーツに「チャンピオンイエロー4」、ジムニーには「キネティックイエロー」を設定するなど、黄色いボディカラーにはこだわっている。時代の流行を反映した新色が今後、長く愛されるカラーに成長することを期待したい。
〈文=ドライバーWeb編集部〉