人物やモノを撮影するとき、「ストロボは直接当てない」というのが写真の基本である。そうしないと、特に近くから撮影する場合、顔がテカテカになったり、トーンが硬くなってしまう。
そこで、光の方向を変えて間接的に当てたり、発光部にディフューザーを付けて光を拡散することで、光を柔らかくするのだ。外付けストロボはそれが簡単にできるが、内蔵ストロボはそのままではできない。何か道具を使う必要があるのだ。
一眼レフカメラの場合、内蔵ストロボ用のディフューザーがいくつか市販されている。なのでそれを使えばよい。問題はコンパクトデジカメだ。探してみたが見当たらなかった。なので、自分でつくることにした。
材料は、厚紙、トレペ、半透明のプラスチック板。
これだけではカメラに装着できない。そこで、市販されているカメラグッズを組み合わせた。まず、外付けストロボをカメラに横付けするときに使用するブラケットをカメラに装着。つぎに、関節がクネクネ曲がるフレキシブルアームをブラケットに付ける。そのアームの先にさきほどつくったディフューザーを挟むことでカメラの内蔵ストロボに見事に装着できた。
早速撮影してみた。やはりディフューザーを使用した写真のほうがトーンがキレイに出ている。効果はあったということ。
ちなみに、これをつくるのにかかったお金は2000円ほど。高くはない。また、同システムはコンパクトデジカメだけでなく一眼レフカメラにも使えるのでお得。
外付けストロボを買う予算がない人、外付けストロボが使えないコンパクトデジカメのユーザーにはお勧め。せっかく付いているもの(内蔵ストロボ)だから活用しないとね!
(羽石竜示)