昔、おじいちゃんは鉛筆の先を舐めてから文を書き始めていた。そんな仕草に大人っぽさを感じ、メチャメチャ憧れた幼き日の記憶がある(小学校低学年時)。


しかし、それにも限度が。マジックや書道のときにまでそんな行為をして、担任から呆れ顔で説教をされた苦い記憶も消えやしない。
ただ、マジックは油断すると駄目なのだ。キャップを開けっ放しにしていると、インクが乾いて使い物にならなくなる事態に陥ってしまう。

そんな場合は、このペンの出番だ。シヤチハタ株式会社は、キャップを閉め忘れてもインクが乾かない油性ペン『乾きまペン』を発売した。
このペン、なんと2週間キャップなしでもペン芯が乾かないという素晴らしい逸品(気温20度、湿度65%の条件下)。
ところで気になる構造についてだが、タネは特殊インクがインクの蒸発を抑える皮膜をペン芯の表面につくる。このため、ペン芯がキャップなしで2週間乾かない。

この“乾かない”という利点で、様々な使い道が。たとえば、学校での催し(学園祭など)の際、キャップの開け閉めを気にせずに作業に没頭できる。お店での手書きポップや、工場でのマーキング作業でも同様だ。


しかし、本当に2週間も乾かないでいられるのだろうか? スゴい謳い文句だけに、実際にこの手で確認してみたい。
という訳で、実証してみました。キャップを開けっ放しで1週間。2週間で試してみた方がいいのだろうが、待ち遠しいので1週間。これだけの長い間、キャップなしでも生き残れるのならばオッケーでしょう。信用してやろう。

まず、このペンを入手してスグの状態で文字を書いてみた。その文字とは、私の今の心境「火の車」。当然のことながら、インクの出は良い。書き心地バツグンの「火の車」でした。
そして、1週間の放置プレー。キャップを閉めてほしそうな顔を(ペンが)してても、閉めてあげない。
そんな生活を、まる一週間も続けてやった。
そして、いよいよインクの出を確認する日がやってきた。どうだろう、まだ生きているのか? 再び、文字を書いてみた。文字の内容は、1週間前と同様の「火の車」。
ペンを紙になぞって、1秒で驚いた。なんだ、このインクの出は! すこぶる好調。しぶといインクだよ、まったく。

1週間のキャップ開けっぱなし生活で気付いたのは、マジック特有のインクのニオイが全くしないこと。無臭だったのだ。
なぜなら、このペンは油性マーカー独特のニオイを抑えたアルコール系インクを使用しているという。キャップ開けっぱでペンは乾かないわ、ニオイはしないわ、無敵じゃないですか!

ちなみに、この商品は単品、8色セット、12色セットで発売されており、「丸芯タイプ」と「角芯タイプ」に分けられている。単品は126円、8色セットは1,008円、12色セットは1,512円という、お求め価格。

8月17日より発売されている。

自分の横着な性格からだろうか、自宅にはインクは残っているはずなのに使い物にならなくなったペンの多いこと! もったいない限りだが、この『乾きまペン』は替芯(105円)と補充インク(157円)も売られているという心配り。
全くの無駄のなさに脱帽である。
(寺西ジャジューカ)
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