顔とか腕とか足とか、目立つ部分に湿布とか絆創膏を貼っているとカッコ良く見える。体育会系、もしくはヤンチャな人間に見えたりして。

カッコつけちゃって、無傷なのに頬に絆創膏を貼ってる奴もいた。異性を意識していたのだろう。小学生時代、確かにいた。

このアイテムは、まさにそんな心境になる。オンラインショップ「密買東京」で販売されている『BAND AID RING(バンドエイドリング)』は、見た目がバンドエイドみたい。

アップで見てみれば、ますますバンドエイドみたいだ。
空気穴らしきものがポツポツあるし、ガーゼ部分を意識したであろう部分は丸くやわらかな膨らみがある。

凄くいいのだが、何を好き好んでこんなリングを。このデザインを発案した、デザイナーの古谷萌さんに話を伺った。
「もともとバンドエイドを指に貼るのが好きだったのですが、普段アクセサリーなんてつけない無骨な男性でもバンドエイドの指輪なら自然につけられるかなと思って、作ってみました」
なるほど、無骨に磨きがかかりそうなデザインである。ちなみに制作は、かつて紹介した“「効果音」をカタチにした指輪”を手がけたデザイナーユニット「RGB‐Laboratory」が担当。類が友を呼んだ。


だが、何も男性にだけ向けたリングでもなさそう。
2008年12月の発売当初は17号のワンサイズで、「男性だったらどこかしらの指に入るのでは」と、まるで媚びぬ姿勢を見せていた。しかし2009年5月からは新サイズとして12号が登場。小さな傷に丁度よいミニバンドエイドに見えるから、印象も随分変わってくる。
17号が男の大工仕事で、12号が女性の裁縫によって、それぞれ傷を保護するために貼ってるような、そんな見た目になるかもしれない。

購入された方からの反響もイカしてる。
「本当にバンドエイドの抜け殻みたい」、「“カワイイ”にも“カッコいい”にも合う」といった感想までは想定内。
だが、「汚れるとまたいい感じ」という意見は、リングの新境地を感じさせる。使っていくうちに色はくすんで汚れていくが、その“くたびれ具合”を本物のバンドエイドさながらに楽しむ感覚が新しい。本当のバンドエイドみたいに、わんぱくに使ってもらうことをリング自身も望んでいることだろう。

価格は、17号が9,450円(税込み)。12号が7,980円(税込み)。


傷だらけの体でステージに上がったシド・ヴィシャスのパフォーマンスは伝説だが、それにも通じるパンクな魅力を兼ね備えている。なんて、言い過ぎなのか。
(寺西ジャジューカ)